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たった今、最高裁から首相への逮捕命令がタイミングよく出された。
また、ザルダリ大統領の家族はドバイへ避難(逃避)したと伝えられている…

首相のアシュラフは南部シンド州出身。水利・電力相時代に電力事業をめぐる汚職に関わっていた疑いが従来から持たれており、「クリーンではない」として評判は悪かった。しかし最大与党のPPPに所属しており、昨年夏の首相選出選挙では、有効投票300のうち211票を獲得して選ばれていた。

抗議集会の参加者は最高裁の「首相への逮捕命令(汚職)」に力を得、うちのスタッフたちからも一瞬、歓声が上がった。最高裁の決定に感激の涙を浮かべる多くの女子学生たち。しかし抗議にはさらに激しさが増す予感。
夕闇が迫って来た中で日没の礼拝に呼びかけるモスクからのアザーン。今夜も冷えることだろう体調に気をつけ頑張って欲しい。

タリバーンに頭を撃たれた少女、自力で立ち上がるまでに回復~~~ いやいや、本当にめでたい!!!
で、イギリスでは少女を反イスラーム過激主義の象徴にしようとする動きが起きていると!! 

すでに彼女はパキスタン政府から2年前に国民ナントカ賞を受け、欧米でも2年前から『象徴』として注目されていたところに今回の事故であるから、反イスラーム運動の象徴にしようという「話」は唐突ではないというのが、パキスタン報道関係者たちの話だ。 昨夕も9人もの報道関係者たちが集まり、彼女の家族関係等々についての「お話」いっぱい。

BBCの放送によれば、彼女は銃撃後、初めて立ち上がったほか、自分で書くこともでき、「自由にコミュニケーションをとっている」と。 先進国の医療水準は「さすが~~」だ!!  脳だか首だかに止まった弾を(近距離で撃ったわりには貫通せず)取り出すのは大変で、脳浮腫を起こし呼吸もままならず意識不明の重体で、イギリスでも長い治療を必要とするとのことから想えば、実に「奇跡的な回復」だ。 全国民の祈りが神に届いたのであろう。 めでたい、本当にめでたい~~  しかしながら… 欧米の深慮遠謀にはまったく驚くばかりだ……  
パキスタンのアウンサンスーチーの誕生みたいなものかネ!???とオバハンは考えてみたが。

尖閣諸島や島根県の竹島をめぐって日本は、中韓台との攻防がなかなか厳しく、日本国民の一人として憂慮する。 しかし、この中国という国の厚かましさと言うか、必死さ、14億の民を喰わせて行くためのなりふり構わぬ行動には、日本も見習うべきところが一部あるようにオバハンには思える。
中国にはよほど優秀な、将来を見通し国家100年、200年の計画を立てる(立てた)人間がいるのであろう。14億だか15億だかの人間がいる中国だから、天才的な頭脳を持った人がいて当然で、生ぬるく平和ボケして来て、近視眼的な視野しか育てて来なかった日本とは本当に違う。

と思うのは、中国は尖閣諸島のみではなく、フィリピン沖等でも尖閣諸島と同じように領有を主張している海域等が幾つかある上に、なんと!なんと!!! 
約1ヶ月前の当地新聞には… パキスタンのグワダル港に関しても中国が領有を主張し始めたとあったのだ!! 

中国には『真珠の首飾り作戦』と言われているものがある。ミヤンマー、バングラディッシュ、スリランカ、パキスタンなどインド洋沿岸国の港湾建設を支援し、オイル等の資源供給元、中東やアフリカ諸国から中国に至るシーレーンの確保だ。(これらの国々をつなぐとインド洋を取り巻く真珠の首飾りに見えると)  
パキスタンのグワダル港はアラビア海に面しペルシア湾やイラン国境までも僅かな距離で(港湾建設の決まる直前、政府から特別許可を貰って現地を見に行ったことがある)が、中国は上手い場所に目をつけ確保したものだと感心する。
常に南の海に足場を作り、出たいと切望していた中国が(この心理はロシアにも通ずる)工事費の無償供与と借款で港湾建設を開始(パキスタンのことだから借款を返していないな…)。おそらく工事を請け負う条件に何か(借款を返せぬ時にはとか??)があったか、時の政府首脳が巨額の賄賂を貰って「ウンヌン」という密約があったのかもしれぬ?!?とオバハンは妄想を逞しくする。
パキスタン国民は遠く離れた僻地にあるグワダル港のことよりも、日々の生活に精一杯で、政府が強硬な対策でもとらない限り、気が付いたらグワダル港は中国のものとなっていそうだ。

野田首相は本日の国連総会で、「国の領土、領海を守ることは国家の当然の責務。この責務を国際法にのっとって果たしていく」と尖閣諸島や竹島問題を念頭に、日本政府の正当性を主張したらしい。「大人の対応」でと言わなかったのは上出来だわ。

先週金曜日の反米デモ以降、土日の首都は何事もなく静かだった。敬虔なイスラーム教徒の多い旧北西辺境州などは、まだ暫くは荒れそうな気配だけれど。
昨日、「預言者ムハンマッドを冒涜した映画を作った人を殺害したら、10万ドルの懸賞金を…」と発言し、物議を醸した現職閣僚はこの旧北西辺境州の出身。「普段は温厚な人で、あんな発言をするとは考えられない」とか。 しかし現職閣僚の公式発言ではなくとも、その波紋と今後の結果を想い致した所属政党や現政府は「恥ずかしい」発言だと、やっきになって撤回を求めている。まぁ常識で考えてみたら、そうだわな。 しかし現職閣僚サマ、いまだ発言を撤回なさっていない。誇り高いパシュトーン族の現職閣僚サマだもの… 簡単には撤回し難いわ。

ちょっと驚いたのは… この閣僚サマの発言に対して日本の国家某機関が反応したこと。ほ~~~ 日本もこうしたことに神経を尖らせるのか?と。 かって預言者を冒涜した本を翻訳したことが理由なのか??日本国内でありながら殺害された教授があるからかな…  もっとも、この教授の殺害については色々取沙汰(痴情や金銭での怨恨ではないと思う)をされたものの、真相はまったく判っていない。もしかしたら日本政府は『真相』を究明したくなかったのかもしれない。

デモ後日談、金持ちの欧米人や各国政府要人の多くが泊まる首都一番の豪華ホテル6つ星は、デモ隊に2日間連続で襲われ、火炎瓶を投げ込む暴徒に対して付近では物凄い数の催涙弾が飛び交った。ヘリコプターの上からも暴徒や群衆に向かって催涙弾が撃たれていたから、風向きによっては放射能のように家の中まで入りこんだ。 オバハンの家は風向きからうまく外れていたらしく、なんともなかったが、同じ地区の家では目が痛く涙も止まらなかったと。 当然、ホテル6つ星の中では客もスタッフも涙と鼻汁、食品にも臭いがつき食事もままならなかったらしい。
今週、金曜日も礼拝後は反米デモが予定されているから要注意だ。

きょう21日は大規模な抗議デモになるというので、政府は早朝から携帯電話のサービスを一時停止するよう携帯電話会社に指示をしたが、電話会社によって停止までの時間差が2~3時間はあった。オバハンは未だに携帯電話が(大嫌いで)使っていない化石人間だから痛くも痒くもなかったが、普段から携帯電話に頼り切っている人は不安で不便だったようだ。

午前11時過ぎまでは嵐の前の怖いような静けさだった。走る車の音もなく、門から恐る恐る顔を出すと、歩いている人も居ない道路のはるか先まで見渡せて、右の交差点にも左の交差点にも積み上げたコンテナがない~~~ 「ひぇ~~コンテナが撤去されている~~」とびびったが、きょうは交通機関も全部が止まり首都への道路がすべて閉鎖されていることを思い出して、少しだけホッとした。
しかし気合の入った礼拝前の説教の中、礼拝の前ならばまだ大丈夫だろうと息子が偵察に出、「アカンわ! みんな棍棒の先に布を巻きつけ松明状にして油のビンや缶を手にしている」というので、びびりのオバハンは家中にある消火器20ほどを表に近い場所へ置き直そうかと思ったくらい…

パキスタン政府は本日をわざわざ休日にして、国民に平和的にデモを行うようにと呼びかけていたにも関わらず、一部は本当に過激だった。星条旗を踏みにじったり燃やしたりは全国通津浦々で普通に見られ、(イスラーム的には不浄な)犬や、下品の象徴のようなロバに星条旗を着せ掛け、棒で叩いたり突いたりしながらデモ行進をする人たちも。 しかし……デモ隊の先頭にいる人たちは何をあんなにシャカリキになるのか? 多くの人は静かに行進をしているというのに。

重くて長いコンテナがデモ隊の人たちが気を合わせ押す力で、車が付いているわけでもないのに道路を走り、警察や軍隊による封鎖線を突破する。大通りは封鎖をされていても首都を取り巻く林や森の中、橋の下や草原を押し分け封鎖線を抜けたデモ隊は首都を目指してやって来る。デモ隊を停止させようと催涙弾が飛ぶ。 結果、欧米人が多く泊まる首都一番の豪華ホテルはきょうも過激なデモ隊の襲撃を受けた。
息子も出迎えのお客様の安全確認にと出て、車の窓ガラスを割られ、ガラスをかぶって帰って来た。この抗議デモは明日も明後日も続くだろうと… 抗議デモには反対しない、なんとか静かに『抗議』をしてほしいと念ずるのみだ。

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