2022年04月

政府の決めた断食明けの休みは5月2日の月曜日~5日木曜日だが、すでに昨金曜礼拝の後から田舎へ帰省する人々は動き出し、町では車も減って静かだ。この分では実質5月9日の月曜日まで休暇みたいなものだろう、町が静かなのは有り難い。が、スタッフ用の食料は最低でも1週間分は確保をしておかなくっちゃな・・犬たち用には5kgのスジ肉をきょう圧力鍋で柔らかくし、浮いた脂は捨てて細切れにしてあるし、鶏の骨なども指先で潰れるくらいに煮て細切れを作った。緊急用にはドッグフードもあるし・・後は冷凍庫に溜め込んである残り物をオバハンがセッセと片付ければ、気分的には相当スッキリするかな。気遣う人もない、賄いも無い久しぶりの一人暮らし・・
日本もゴールデンウィークに入り、コロナの影響はやや軽く(コロナ慣れして一時ほどの恐怖感も薄れ)人々も動きやすくなったのかな。当地の天気、断食明け休暇中には雨もあるとの予報、もっとも明日は40℃超えになるとの有難くない予報だ。高温と乾季、昨日の湿度は18%しかなく例によって寿司桶は乾燥してタガが外れバラけていた。久しぶりに手巻き寿司・・と想ったが、思ったより子供たちの食欲はなく、息子も外食で久々にせっかく入れた気合だったのに張り合いがなかった。

断食明けを前にアフガンでは立て続けに爆弾テロ、礼拝中に自爆攻撃。何十人も亡くなっている・・痛まし過ぎる・・アフガン人の99%近くはイスラーム教徒であろうが、多民族国家であることが悲劇とも言える。パキスタンも似たようなものだ、同じイスラーム教徒同士であっても多民族国家というのはぶつかり合いが多い、特に譲ることを学んでいない、相手を認めない人々同士が1つのところで暮らすのは難しい。

このところアフガンでもパキスタン国内でもテロが増えて来たように想える。ムシャラフ大統領が国家を掌握、アメリカなどの圧力に屈して神学校や神学生を弾圧していた10数年も前に比べれば、テロの数は200分の1以下に激減しているとは言える。だが・・テロなどの暴力は1つでもあってはならないものだ。在パ日本大使館などの公館や外務省からは次々に「テロや治安に関する注意喚起」は出る。だが、あまりの数多い注意喚起には神経も麻痺してしまうようだ。最近では、子供たちも注意喚起を気にすることなく外食に行く。そもそもオバハンは大昔から外食が嫌いなので、行きたいとも思わないのだが家で残り物の食事を片づける日が続くとチト悲しい気にはなる。断食明けの長休暇で4人のスタッフたちは実家へ帰り、残るのはガードマン会社からの昼夜2人ずつ4人だけだ。子供たちも1週間の休暇をカラチの親戚で過ごすというから、家にはオバハン1人が残るだけになる。冷凍庫に溜め込んだ「残り物一掃に気合を入れる1週間」という目標でも立てるかな・・この2ヶ月余りハナビちゃんの事故で腑抜けになっていた、何でもいいから目標でも持たねばな。

野良の子猫は家猫に格上げされ、ラブラドールの尻尾にじゃれ付き遊ぶようになった。もちろんラブラドールは嫌な顔をして逃げ歩いているが、子猫はお構いなしの様子だ。保護犬のブラウニーは出来るだけ近寄らないように敬遠という立場を取っているが・・いずれにしても子猫を追いかけず「家族の一員と認めた」様子。立派なものだ。

歴代政府が「違憲」として来た集団的自衛権の行使を、安倍ポチが強引に「安全保障政策」として転換、合憲としたのは2年近くも前になるか。集団的自衛権行使の解禁とも言えることで、同盟国の戦争に日本も参戦することが可能になった。ということは、自衛隊の軍隊化は加速だ。憲法9条の存在意義も大切だが、ここへ来て防衛予算の増額も言い出した。国内総生産比で今まで1%程度だったものを、一気に倍の2%に引き上げるべきだとの自民党内の意見、反対より賛成が多かったとあるのにはチト怖いものが無きにしも非ずだ。ウクライナとロシアの問題は日本にとって遠い国同士の戦争のように想えるが、6月に開かれるNATO首脳会議に日本も参加の見通しとニュースで見れば、ウクライナ問題が単なる遠い国の話ではなく、急に身近な戦争に感じられる。ロシアにはロシアの思惑があろう・・だが世界危機に繋がっている、繋がりつつあるのは確かだ。

朝、目覚めて一番に自室のカーテンを引き開け庭を見る・・ご飯を食べ終わって・・お茶を飲み終わって・・キッチンの窓から・・時間があると身近な窓から塀の内側、敷地内の地面をしばらく見つめてしまう。ハナビちゃんが居ないと分かっているのに、何時も姿を追い求めているオバハン。女の子なのに左後ろ足を10cm近くも地面から上げて芝生の上にオシッコをする、男勝りの生意気な格好。自分のテリトリーにはマングースや野良猫を入れないとする堅い意思でもあるのか、外へのドアが開いていれば必ず他の犬たちをも引き連れ敷地内の見回りを欠かさない熱心さ。窓から下に向かって「ハナビちゃん!」と呼びかければ、口の端を上げてニコニコする愛らしさ・・どんな仕草をしていても可愛かったハナビちゃんが居なくなって、庭ではマングースが偉そうに跋扈するようになった。

断食月もあと1週間余になった。スタッフ4人にガードマン4人、まったくこの時とばかりに食べるようで・・1リッターの食用油が2日半足らずで無くなり、他、食品類も普段の倍は消費をしている。日々の野菜類はまだしも、このところ急激な値上がりの食用油や紅茶や砂糖、ミルクなど等の買い物には大金を持ってやらせるわけにも行かず、嫌々でもオバハンが買い物に出てカードで支払いをすることになる。あぁ外出か・・嫌や嫌や・・グズグズしながら表通りを見たら、きょうは前首相「正義党」の抗議大集会が国会近くの大幹線道路であるというので、家の前の道路も駐車する車でいっぱい。身動きが取れん~~外へ出なくて済むことに思わず(心の中で)快哉をあげたな! そのくらい外へ出ることが辛い、ハナビちゃんの事故で門を潜ることがトラウマになっている。
正義党の大集会に連なる人々に対し、我が家の2歳9ヶ月は表で手を振り、応援でもしたものか、正義党の支持者から立派な「党旗」を貰って来てご満悦、オバハンには触らせてもくれない。正義党による抗議集会は、総選挙の日が決まるまで続けるとも聞くが、この断食月にご苦労なことだ。いやいや過酷な??断食月に頑張るからこそ、より結束が固くなるのかも。ともあれ物価急高騰の折、治安も悪化しているし、テロの可能性も高まるから平穏無事な日々を願わずにはいられない。

屋上での「ぼっちコーヒー」は淋しく、あいかわらずハナビちゃんの色々を思い出しては涙が滲む。だから出来るだけ保護犬のブラウニーを屋上へ連れて上がることにした。問題児(犬)なので3軒もの家をたらい回しにされ虐待されていたが、オバハンのところでは虐待がなく(あちこちに粗相をしても怒られることが無く)直ぐに広い家中のどこへでもピッタリくっついて歩くようになったので、分離不安症だと笑っていた。今も屋上へ行く以外は何処へでも付いて歩くから分離不安症には違いない。ただ11歳半になっているし、やや太目の身体には日本より段差の大きい階段の下りが辛くなっているのかも。思い返せばハナビちゃんが居た時にも必死になって追いかけ走っていた。だが今、よく見ていると階段の下りはドッコイショ、ドッコイショというふうに慎重な足取りになっている。ここ2ヶ月以上、散歩にも連れ歩いていないし、屋上が広いとはいえ歩いていない分、一気に年老いるかも。
子供たちは3日ほど前から、まだ充分に歩けないような野良猫を庭で見つけ、餌やりに熱心だ。毎春この時期になると塀の下、隙間に作ってある小さな排水穴などから子猫が迷い入って来る。鳴声だけで何処に潜んでいるのか判らなかったのを、子供たちはようやく見つけたようで捕まえ餌をやることが出来た。ただ、少なくとも3日は食べていないとの判断で慎重な餌やりの結果、アッという間に子供たちにも慣れた。元気イッパイのハナビちゃんがいたなら、大きなラブラドールと一緒になって子猫を追い掛けまわし大変なことになっていたことだろう。
いま家には野良猫が3匹ばかり餌を食べに来る。犬と猫との攻防戦、ハナビちゃんが居なくなってからは見られなくなった。

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