2021年11月

アフリカ発、新たなコロナの変異株オミクロンとやらで、きょうから日本は再び全世界からの外国人の入国を停止。年末に日本へ行きスキーや買い物を楽しみにしていた子供たち、年明けから日本での仕事を予定としていた息子たち、またまた予定変更ですがな。南アフリカの大統領は昨年、厳格な都市封鎖などを実施、結果、経済の悪化で国民生活への影響の方が大だとして規制強化に反対。「日本の渡航制限を不当だ」と言うが、早々と非常事態宣言を出す国もあるし、このあたりの匙加減はどこの国にとっても難しいなぁ。で、アフリカは今回、厳重な規制をしないらしい。ということは「罹って重症化、死んでも知らんぞ」という意味にも取れる。ニュースによれば向かいの部屋に隔離されていただけで感染するくらいだとも言われているし、さほど重症化しないから心配ないという専門家もいるから、各国首脳としては、なかなか難しい判断だ。ここは総理や首相、大統領などにお任せするだけではなく、最終的には自己防衛に尽きるな。

過日、今冬のパキスタンではガスの供給が厳しいと書いたが、シンド州とバロチスターン州では、12月1日から2月15日までガス・スタンドの業務を停止と、ただし一般産業用は優先されるらしい。前々政権はシンド州出身の大統領で、首都やパンジャーブ州が日に8~17時間もの停電、エアコンどころか扇風機も使えず酷暑に喘いでいた時にもシンド州では停電がなかったと聞く。今回はその反対でシンド州やバロチスターン州にガス供給の負担を強いるのか。コロナ対策だけではなく、各国共に首脳には頭が痛いことだろう。にもかかわらず大統領や首相、総理になりたがる人が多々あるが、「権力」とはそんなに魅力があるものなのかね??

昨日に続き、きょうもブチブチ「物乞い以下」と言い続ける息子。「そう言えばアンタ・・昔、5つ星ホテルの玄関でも停められたと言うていたな。ここでの食事は高いよ、お金を持っているのかと念おしまでされたと笑っていたが。昨日、モールの入り口でも停められんかったのが不思議なくらいやで。買い物客たちはアンタを見て貧乏な外国人や、可哀想にと想ったことやろう、お金を恵んでくれる人はなかったのか?」だと。
だから何ね??と言いたいが、ここで反応すればさらにブチブチが続きそうなので我慢、我慢。で、挙句の果てが「どんな服なら気に入るねン?」と来た。お嫁チャンと相談し、仕立て屋で服を作ろうという目論見らしい。だが今までお嫁チャンがオバハン用にと仕立て来た素晴らしい服の数々は、ただの一度も袖に手を通すこと無く、全てがクローゼットで眠っている。オバハンの好みは簡単、簡単、①汚れ目の目立たない色模様、早い話が見た目が大そう薄汚い。②使い古して生地が薄くなりヨレヨレであり、肌に馴染むこと。③肩の凝らないシンプルなデザインであること。僅か3つの注文にもかかわらず、パキスタンの一般常識からは外れるらしくて、出来上がって来る服は仕立て屋の好みで、レースや飾りテープなど等が袖ぐりや襟ぐりに必ず付いて来る。
大昔、事務所のスタッフたちにもオバハンお気に入りのボロ服を、鋏でズタズタに切り刻まれたことがあったもんな・・「もう少し社長らしい服装をして下さい、ゴミ漁りの人たちでも拾って行きません」と。なんで趣味の一環として見てくれないのか、オバハンのボロ服。
華美で豪華な服を纏えばオバハンの人格が上がり人間の値打ちも上がると思うのかね?何を着ようと人間としての中味は一つと思えないのだな、発想が貧相なヤツラ共め。

この1ヶ月近くは雨も無く、乾燥が酷くなって来た。息子夫婦が首都で一番のショッピング・モールへ加湿器、他もろもろを買いに行くというので、近所から集まって来る猫のための餌をと頼んだら「自分で行け」と。たまには超高級モールへ行くのも良いかと、散歩がてらノコノコくっ付いて行ったら、モールの入り口で「アンタの服装、酷いなぁ。それでは店員も相手にしてくれんで、パキスタンの物乞い以下や。アフガン人の物乞いとエエ勝負やで・・自分では酷いと思わんの?」と言われてしまった。確かに10年以上も着ているからアチコチが薄破れ、裾は一部ササラ状態、染めが落ち模様も定かではない薄汚い服だ。時にはキッチンでタオルの代わりになっているから取れない染みも付いてはいる。が、オバハンとしては「裸ではなし、何処が悪い?今さら・・」と言ったところか。このあたりは『感覚』の違いとしか言いようがないな。超高級モールであることから一般庶民は入れない、というか夏場などは涼みに入ろうとする庶民を阻止するために、日雇い労務者の日当半分に値するほどの入場料を課す高級モールだ。世界の名流店もたくさん入っているし、金糸・銀糸で彩られた艶やかな服装の女・子供たちが休日の午後、ウィンドウ・ショッピングを楽しむのか溢れている。で、息子夫婦からは離れて買い物をしたが、帰宅しても延々と「物乞い以下」と言い続ける息子には辟易したな。2度とアイツらとは買い物に行ってやらない!

昨日のアフガンニュース、タリバーン政権が「年明けから女子教育の再開する」とあった。1ヵ月後の年明けなのか13ヵ月後なのかは知らないが、進歩ではあるな。

衣食住は充分に整い、スタッフたちがいて大嫌いな掃除や洗濯などの家事からも免れ、暮らしに困っているわけではない。終日キッチンにいて好きなことだけをしていれば良い、大変結構な暮らしだが近江商人の末裔、超始末屋のオバハン。「なんぞ?」無いかと暇にまかせて、ついつい考える。近江商人は薄利を、他人の嫌がる苦労を進んで「きばり」、かつ長期的に見て経済の合理性を求めたのが「しまつ」だという呪縛から逃れられん。なんぞ好きなことをして己の食い扶持くらいは・・と、後期高齢者になっても考えるのは「業」に近いかもな。本業の旅行会社・取材手配以外に、「気まぐれ亭」なる日本食レストランをゲストハウスに設置して10年遊んだが、これは70歳になった時に辞めた。しかし、そろそろ家の賄いだけでは飽き足りん。店舗なしテイクアウトなら外国人にも人気の海苔巻きも出来るし、各種季節の漬物を初め魚の干物、練り物、はては燻製まで日々何でも作れないものはないと豪語もしているのだが・・如何せん、我が口を満たすことに、『いまさら何を・・』と息子から許可が出ん!!息子に喰わせて貰っているという意識・肩身の狭さ、実に不快だ。
娘にブツブツ文句を垂れたら、「血の滲む思いをして資格を取り、高級取りになったら高い税金を払う破目になる。たいした努力もせず、困窮したからと国から生活保護を貰っている人がいる理不尽さ。オバハンの愚痴も贅沢だ!」と、切って捨てられた。世の中には大小いろんな不満があるものだ。
日々、食べられる「いま」に心から感謝しなくっちゃな。いつ食べるのに困ることがやって来るかもしれんものな・・

このところ値上がりが酷い石油製品。アメリカ政府様が石油備蓄の一部を市場に放出すると発表したことで、アメリカ様のご意向に添い、オイルの産出が厳しい各国も足並みを揃え、日本政府も右へ倣へ。日本が国家備蓄しているオイルの約140日分の一部、数日分を放出とか。さらには冬に向かって寒地では灯油の補助もと、他人の話を良く聞く岸田政権もなかなか大変だ。消費者のオバハンたちとしては原油価格の上昇につながる、石油製品の上昇は止めてもらいたいと思うが、世界の中等国に格落ちした日本の言うことなど、今後ますます世界への影響からすれば微々たるものになって行くのであろうな。どこのお国サマとも足並みを揃えて行くしかないのだが、それにしても何でも、まずはアメリカ様に倣うのだな。たまには日本が音頭を取ってもよかろうに。
パキスタンもガスやオイルの産出がない国だ。毎週のようにガソリンの値上がりは激しく、ガスの供給も怪しくなっている。その中でパキスタン石油ディーラー協会とやらが、きょうから無期限ストライキというではないの。協会は販売マージンの引き上げ要求しているというが、石油類がさらに値上がりすれば諸物価へも影響甚大だ。庶民の暮らしはますます窮屈だろう、バザールでは砂糖も品薄、年初の倍近い値段。そのせいもあってかガードマン会社から派遣されて来ている警備員、うち1人が最近は砂糖を自宅へ持ち帰っている気配、2日で500gの砂糖消費量になった。家の中にコソ泥さまを飼っているようなものだ・・たかが砂糖ではあるが、一つ見逃せば次々お持ち帰りのモノが増えそうだ。息子に言うか言うまいかと悩んでいる。
陽が落ちると急に気温が下がり夜中は10℃に近い。今夕も近くの公立大病院近くの公園で野宿を余儀なくされている患者家族への弁当配布らしい、3ヶ月前に来た賄も出来るスタッフは気のいい人で、主婦のような仕事を機嫌よくこなし忙しくしている。見ていて気持ちが晴れる。

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