2021年02月

本日は、文字通り風薫り陽射しキラキラぴかぴか、ほどよい気温と湿度、大気汚染平常値という1年に何回もないような素晴らしい日になった。屋上でゆっくり豪華な昼食(贅沢なサンドウィッチ)を摂ろうなどという、昨日からの計画はオバハンが倒れたことでぶっ飛んだ。歳をとってからも風邪などは数年に1度、あれ?風邪みたい・・と思う程度で済むのだが、ここのところチョイチョイ倒れている。大概は睡眠不足から来るらしい頻脈・血圧下降を、コーラを飲んでいなして済ます荒業でしのぐのだが、昨夜は久々の食あたり。
暑くなったら(雑菌で危険がいっぱい)食べられないチャプリ・カバーブを今のうちに・・と先日から想っていた。チャプリ・カバーブはチャプリ(チャッパル=草履)のように大きなパキスタン版ハンバーグで、ひき肉(肉屋でひき肉になっている、こやつがそもそも汚い)にタマネギ、ゆでた豆、スパイス等々を混ぜて捏ね、焼くまでにも時間がかかっているから雑菌の巣窟みたいなモノ。それをスタッフに買って来て貰い、オバハンだけが意地汚く1人で食べた。天罰はテキメン、夜中から朝まで、いやいや昼になっても治る気配はなく、今もお腹の調子は最悪。吐かなかっただけが儲けものだわ。
若い頃のオバハンは1日3食、パキスタン料理を美味しいと思いながら口にしていた。60歳まではTV取材など等、現場に出る仕事も多く外食が普通だった。どんなに汚い茶店の食事でも殆どお腹を壊すことはなく、食後に毒消しと称して生のタマネギを食べて済ませてきた。が、年齢が行くにしたがい油の多いパキスタン料理を食べる機会は減っている。最近ではパキスタン料理を口にするのは月に2-3回くらいか。パキスタンの中産階級あたりの食卓なら、鶏か肉のカレー、豆カレー、季節の野菜カレーが必ずと言っても良いほど並ぶ。豆はさほどの手間も要らず栄養価が高く、かつ比較的安い食材なので重宝な料理と言える。どこもかしこも放牧地というようなアフガンなら家畜が多くて肉食に傾きやすく、「豆しか喰えない貧乏人」などと言って笑われることもあるが、パキスタンやインドで豆喰いは普通とも言える。が、オバハンは豆カレーが好きではない。
オバハンが好きなのは、アフガン人と同じくチャプリ・カバーブやカラヒ(鍋)と称する肉鍋料理なのだ。

夜来の雨と未明の春雷・強風、首都を覆って淀んでいた空気が洗い流され、マルガラ丘陵が約1ヶ月ぶりに鮮明な姿を現した。空気汚染度が久方ぶりに正常値となり、午後は屋上でゆったりのコーヒー・タイムだった。この分では明日もピーカン快晴に違いない、お昼ご飯は屋上でブーゲンビリアの花、蕾を付け出したザボン、イチジクなどの新緑を楽しみながら・・ということになりそうだ。
家からは野菜を買いに郊外へ行く時くらいしか外出しないオバハンだが、街ではコロナワクチンの(医療従事者への)接種が始まったこと、冬が終わって急に暑くなって来たこと等で、人々の間では「コロナは終わった」との勘違いが生まれている様子だとか。我が家の買い物は必ず朝一、お店が開くと同時に入店し、手早く済ませると決まっているのだが、きょうは休日のせいもあって、街では駐車する場所も見つけられないくらいに賑わっていたと言う。
3日前から「パキスタン独立宣言記念日3月23日」に向けての恒例、「編隊飛行」の練習が始まった。午前11時とともに戦闘機の重爆音が空を覆う、爆音を聞き、その方向を見上げたときには編隊は見えず、遥か遠くへ行ってしまっている。たまに戦闘機の吐き出すジェット気流が見えて、それを追うと先にキラキラ輝く機体が5機見える。この練習が始まると夏が近いことを実感する。
今夜は満月、澄んだ空気の下、ピカピカのお月さまに出会える幸せ。申し訳ない気にもなりそうな素晴らしい夜空だ、神様(大自然の摂理)に感謝。

日本式に表現するなら「印パ停戦」と、インドを先に表記するのだろうが、パキスタン愛国者のオバハンとしては、敵国インドを先に書きたくない。
パキスタンとインドは1947年イギリスからの分離独立以来、既に3度の紛争(戦争)を経て昨日、両国は何度目かの停戦に合意した。両国は過去3度の紛争だけではなく、この間、数々の小競り合い+両国の紛争に発展しそうな事態もあったし、オバハンがパキスタンで暮らすようになったこの40年間には「外国人は国外退去の準備」ということも。
今回の停戦合意は2003年以来のもので、この合意後の2008年以降は違反が頻発。2014年、反イスラーム主義を掲げるモディが首相になって以降、停戦違反は急増し昨年だけで3000以上もの停戦違反をしていると、当地の新聞では報道されている。もっとも、これはオバハンの愛するパキスタン側の言い分であり、インド側の新聞にはどんな記事が載っているのかは知らない。インドの新聞も見には行ってみたいが・・過去、何回か見に行って以来、インドからのスパムメールが連日てんこもり。受信拒否をしたいが「この手のスパムメール」は受信拒否が出来ないようになっていると言われて泣く泣く今に至っている・・敵国、インドではこの「停戦」をどんなふうに報道しているのか気にはなる。
それにしても・・紛争になって「儲けるヤツ」はどんな輩なのかな・・

冬至より夜明けが30分早くなり、そのぶん早く眼が覚めて6時前には起き出す。未明は13度くらい、日中気温は26度にもなるから動くのが楽になり、ついつい早くから屋上で作業。重い大きな植木鉢を動かし、本葉が出てきたコスモスやハーブの植え替え他、たくさんある草木花の世話。そしてこの3年間で400鉢にも溜まった空の小さな植木鉢を「いかにして植木屋へ引き取らせようか?」と頭をひねる。お嫁チャンは既に何ヶ所かに「引き取って欲しい」と声をかけ、全部に断られらというシロモノの植木鉢。関西人の心意気ダメモト精神にしろ、引き取ってもらうだけの作戦で植木屋へ行き、交渉決裂「こけたら心のダメージが大きい」と考えたオバハン。15分走って郊外へ採れたての野菜を買いに行き、その道中で苗木屋と交渉、やっぱりアタマから不要と言われてしまったがね。しかし、ここで「ダメ・無理と言われ、ハイそうですか」とは引き下がれない。交渉負けしたら400もの植木鉢は捨てるしかない!何があっても捨てるのだけは免れたい!「しつこく強引に交渉、押した引いたり3度の末」ようやく花の咲いている中くらいの植木鉢10個と交換できることになった。最悪、捨てるしかないのか・・と考えたが、捨てずに済み「無駄」をせずに済んだことが物凄く嬉しい。貧乏性・始末屋のオバハン、とにかく全ての形あるモノを無駄にしたくないと日々精進し、それが生き甲斐にもなっている。
我が家の1歳7ヶ月は大の動物好き。犬3匹、猫の餌やりだけでは足らず、いつも散歩の途中で見る犬や鶏にも餌やり。 で、ついに家にも鶏が2羽やって来た。 生ゴミ・ゼロを目指して努力中のオバハンとしては、犬たちの餌に混ぜられないほうれん草などの野菜くず等々が鶏にやれることになり、嬉しい。とにかくモノが無駄にならんかったら単純に嬉しいわ!


2月10日から今年最初の「100億本植林プロジェクト」が始まり、6月までに10億の植林目標を達成すると政府担当者は意気込んでいる。10日ほど前だったか首相イムラーン・カーンが「洪水、熱波、大気汚染、その他の気候変動によって引き起こされる災害のリスクを減らすために、日本の宮脇方式を基に緑化を進めて行く」と言うような意味をツイッターでも述べていた。
で、宮脇方式というのをネットで検索したら、「その土地本来の樹木に、さまざまな種類の植物を混ぜて植樹を行う「混植・密植型植樹」を提唱と。宮脇式は既にオランダ、イギリス、フランスなどヨーロッパやインドでも採用されており、宮脇方式の植樹では従来の方式(単1種)で植林を行った場合に比べ、10倍の速さで成長、30倍の密度と100倍の生物多様性を持つと言う。さらに自然林は単1種の植物で構成された植林地に比べると40倍の二酸化炭素を吸収できると推定され、地球環境保全の切り札とも言われているとも。その通りであれば本当に凄いではないか!
パキスタンは日本の約2倍強の国土を持つが、その80%が乾燥または半乾燥地であり、国土の森林率は僅か5%しかない(日本の森林率は67%)その僅か5%しかない森林もさまざまな要因(日々の暮らし薪として使う。多くの地域で地元住民が土地紛争などで苗木を根こそぎダメにする。洪水、人口圧など人為的なもの等)で年々減少し続けている。パキスタンは農耕地が少なく、全耕地面積の80%が灌漑農業地であり(灌漑面積は確か世界一だったと記憶する)灌漑された地域は浸水と塩害など2重の被害を引き起こし、砂漠化に拍車がかかっていくのを100億本植樹で防ぐという。さてさて、オバハンも昨年に続いて挿し木をし、樹を増やさなくっちゃな。

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