2020年12月

賞味期限切れを求め、日本からの食料品・乾物などが積み上げてある半地下の大・中・小倉庫。キッチン裏の棚、はては冷凍庫の中など等アチコチ探索するが、試食にピッタリそうなモノが見つからない。
賞味期限切れ10年のラーメンは捨てるには忍びなく、未開封のまま箱ごと置いてはあるが、買って来た時からオバハンのお口に合わなかったシロモノだ。戦中生まれのオバハンには、食べるモノを捨てる=思いっきりの罪悪感が伴う。トレッキングなどでは少々の不味さは我慢できる、だが山やアフガンへも持って行こうと思えず、なんであんなに麺が不味いのか!?と言うレベルのラーメンなのだ。オバハンの嗜好に合わないだけかと想ったが、子供たちにも不評だったものな。いまとなっては相当前から油も回り、さらに不味くなっていることだろう。戦争などで家に食べるモノが無くなった時には、10年物のラーメンも再考するだろうが、今の段階では試食にもド根性が要る。真空パックの緊急用食料は、賞味期限が10年以上も前に切れていても、大概が大丈夫だから試食の対象にはならない。
我が家で最も古い日付のものは、冷凍庫の中にあった賞味期限が20年前に切れた粉末ワサビだが、こいつは試食に値せぬ。時たま使って異常がないのを確認済みだ。他には20年前にオバハンが仕込んだ大根の沢庵漬け、こいつは糠がこびりついて悪臭を放っているが、塩出しをして切り刻みに油で炒めてから佃煮風煮物にすれば美味しいから、まだ捨てられない。危険なのは加工肉・タンパク質関係かな・・などなど、きょうは賞味期限切れを求めて頑張ったわ。

11月下旬「お口が淋しくて、10年前に賞味期限が切れていたアタリメを食べた」と書いた。その折に掌が異常に痒くなったのだが、今回は3年前に賞味期限が切れた水戸の銘菓・求肥を食べて掌が30分ほど異常に痒くなった。賞味期限切れを食べ続けて来た40年間だが、今までにはなかった現象だ。だが2度目となると矢張り防腐剤・添加物なども疑われる。身体に防腐剤が許容量以上にでも溜まったか! 大掃除のついでに何ぞ賞味期限切れを探し出し、更に食べて確認しなくっちゃな。
先週は夕5時前には暗くなり日暮れの早さが際立っていたが、21日に冬至を迎え、これで日一日と陽が長くなるので嬉しい。暦法では冬至が1年の始まりだったという。中国や日本では「冬至は太陽が最も遠くなり、力が弱くなった日」で、冬至を過ぎた日からは、再び太陽が力を付けていく日という意味で、「一陽来復(すべての運が上向いていく)」と。日本では見かけないが、中華飯店などへ行けばアルアル、一陽来復の掛け軸が幾つも垂れ下がっているわ。さらに、柚子湯は冬至の日に行う「禊」の風習で、一陽来復を呼び込む前に柚子の香りで邪気払い、悪運を流し身体を清めたと。我が家に柚子の木はない、だが裏庭で今年初めて実を付けたレモンの実を15個ばか捥ぎ、各人湯船に浮かせたわ。
冬至に関して後一つ書くならば、パキスタンに40年以上も暮らしながら知らなかったこと。パキスタン北部バルティスターン管区(スカルドゥ)の全ての村と町で、一年で最も長い夜の終わりと、新年の始まりを「メイフォン」と呼ばれる伝統的な焚火祭を行ったと。
とにかく2日前に冬至、ここ2週間ばかりは陽射しが弱くて、コロナ対策の日光浴が飛び飛びで手抜きになっていた。

横着、大雑把なオバハン。「パキスタンで暮らしていくには、雑菌に強くなる必要がある」などと、手抜き子育ての理由を「高く掲げて」育てた娘と息子は、オバハンを反面教師として成長した。よって2人ともがクソ真面目、几帳面な性格だ。特に息子の几帳面さは、本人自身が自分はOCD(強迫性障害)であると言っているくらいだから、その通りであろう。小学生の頃は自分のベッドシーツを気に入るまで整えていたし、学校に遅れるのが嫌だと通学バスの来る30分も前から待機していたものな。今は「コロナ怖い」と手洗い、ウガイの徹底。買って来た物品の日光消毒などを見ていれば分かる。OCD(強迫性障害)は人口の2%ほどが、人生のある時点で強迫性障害を経験するとか。発症年齢は20歳前後に多く、35歳以降で発症することは少ないとも。
昨日は大量の大根を切干にしようと包丁を握っている時に、フト気が付いた。我が家のコックは歴代1のきれい好きだが、グズで「のろい」理由に。コックでもないスタッフが自分たち6-7人分の朝ご飯(パイ生地のようにローティ・チャパティに油を塗り折り重ね、さらに油を敷いて焼く)が20分足らずなのに、コック様がご用意なさると1時間20分はかかる理由、オバハンが1時間で出来る作業にコック様が3時間余もかかる理由が。この3カ月近く見るともなく見ていたコック様の仕事ぶり、早い話が几帳面すぎるのだ。新聞紙を折りたたむのにも2度3度とやり直しをする、ローティを延ばすにも真ん丸くならなければ気に入らないようだ。野菜を切るにも拘りがあり、きょうは茹でた野菜を洗うにも数えていたら・・6回だものな・・
コック様も立派なOCD(強迫性障害)だ。

天気予報の通り早朝の気温は1℃快晴。6時まだ暗い中を起き出し、犬たちを外へ出すためにチョイとドアを開けたら、思いっきりの冷気に思わず息を止めて固まった。塀の外、道路を挟んで家の前広場(野原)は霜で真っ白。見ただけで寒気が足元から這いのぼる。日本も今冬初の大寒波とか、吹雪の中で立ち往生している車の写真などが見られるが、いまパキスタンにある寒波が偏西風に乗って日本へ行くから、この先2-3日は日本でも寒さが続くな。考えて見たら冬至まで後わずか、寒い筈だわ。
さてさて、本日も朝早くから腰を下ろすこともなく良く働いた!満足満足! 週末などになると「お泊りに来る」我が家の12歳のお友達2人、その両親がコロナに罹ったという。それでそのお宅の賄までが増えた。5人分を作るのも10人分作るのも手間はさほどかからない、他人からモノを頼まれ断ることのないオバハンらしく「はいよ~」と気軽に引き受けたわ。誰かから「美味しかった」と言って頂けるのは、至福だ。
ただ、きょうの計算違いは、先週に続き郊外まで大量の野菜を買いに行ったことかな。蕪3束、大根2束、これだけで30㎏だ。それらの新鮮な葉っぱは捨てるに惜しく、固い茎を取り除き下茹でをして冷まして冷凍するのだが、この処理だけで2時間余もかかってしまった。コックを使いこなせない、というかコックにモノを頼むとオバハンの3倍は手が遅いので余計に時間がかかることもあるが、正直、口をきくのもウザイ。で、すべてを自分で抱え込むことになったオバハンだ。
なにごともボケ防止、体力を落とさないためには身体を動かす。と言いながら作業途中で腕立て伏せ等もしてみるから、毎日、どこかが筋肉痛。筋肉痛を喜んでいるオバハンに、息子と、その娘の14歳が「変人」と笑うが、筋肉痛=至福の分からん奴らどもメ!

昔から「流行りモノの病気」を必ずのように貰う息子は、春先からのコロナ禍でピリピリし続けている。外出は最小限、どこかで店などに入り車に戻ったら、まずは手指の消毒。外から帰って来たら靴はドアの外で脱ぐ(パキスタンでは靴のまま家へ入る)そして手洗い、ウガイ、買って来たものには全て消毒スプレーを振りかける。店のスタッフが購入の直前に触ったであろうモノは、すべて外に並べ日光消毒をする。運転手を初めとする家のスタッフたちにも、この8ヶ月で日光消毒の習慣は身に付いたらしい。オバハンが買い物して来た品物もむやみと家中には運び入れず、有難いことに必ず日光消毒をしてくれるようになった。
日光の「紫外線」が肌に悪いとはいえ、それには殺菌力があると大昔から言われて来ている。菌の種類によっては効果が異なるにせよ、ほぼすべての「菌」に有効となれば、無料の殺菌消毒をせぬ手はない。曇りの日でも晴れた日の80-50%の紫外線だと言うし、夏場は1-2時間。冬場でも2-3時間程度紫外線にさらすのが効果的とあって、我が家では買い物して来たモノはすべて外へ並べておく。
昨日・・年末も近いことからと、魚屋で大きな生サーモンを丸ごと一匹買った。刺身にヨシ、塩焼きにヨシ、ムニエルにも。強めの塩をして冷蔵庫の中で干しておけば塩じゃけだぁ等と、ほくほくして部屋に入りタブレットを手にしたら麻雀と読書に嵌まり、魚のことは頭から抜けた! 
午後3時、陽射しが傾いて来たのでと、フト庭を見たら・・サーモンにお日サマがバッチリ当たっているではないの・・

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