2020年11月

散歩途中の道の脇、少しでも空き地があればソコかしこがゴミの集積場状態になり、たくさんのカラスやマングース、野良猫、鶏がいつもゴミ漁りで群れている。当地の人々にとって「ゴミは自分の家内から外へ捨てるもの、自分の眼に見えなければ良い」という発想だ。隣家のジジイはきれい好きと見え、マメに掃き掃除をし、そのゴミを高塀越しに向こう隣の庭にセッセと投げ入れている。2年半前に引っ越して来た当初は我が家へも残飯を初めとするゴミを投げ込んでくれたが、オバハンが怒鳴って以来、それは一応、沙汰やみとなっている。市民のゴミに関する認識はそんな調子なので、1歩でも裏道へ入ると大通りを除く町の全体がゴミ捨て場状態と言っても良いくらい。
首都開発公社で働く清掃人たちは「清潔な首都」の標語通りに、表通りに関しては毎日きちんと掃き掃除をしてくれる。首都開発公社の長官が代わる都度、ゴミ集積場が設置され、人間の背丈ほどもある大きなゴミ集積箱が設置されたりするが、収集日が頻繁ではないし、その程度の物では追い付かず、辺り一面がアッと言う間にゴミ堆積場となる。おそらく2ヶ月ほど前に開発公社へ新たな長官でも赴任したのか、ゴミの不法投棄に罰金が科せられるようになったと。だがだが・・どこへゴミを捨てろというのか!ゴミ捨て場の設置もせずに「罰金」だけではどうにもならんがね・・
毎朝、オバハン宅の前道路を掃いてくれる首都開発公社の清掃人、「自分に幾ばくかの心づけを下さればゴミを処理します」というので、息子が契約をしたらしい。だが・・我が家のゴミは家から徒歩2分、通りを渡った道路脇の空き地にポイ投げしてあるではないの! 日本語表記のラーメン袋が混ざるゴミ・・・

子供たちは夕食6時半の後にケーキだとかクッキーなどを口にするが、オバハンは一切しない。間食もほぼしないオバハンの「おクチ」が、昨夜は珍しく淋しくなった。で、夜9時近くになって食べられそうな物を捜してアチコチ覗き、冷凍庫で見つけたのは北海道近海産、合成食品添加物は一切使用しておりませんと表記の「素焼き、あたりめ」。冷凍庫に入れる前の数年間は、確かどこかの引き出しにクスぶっていた記憶はあるが・・凍っているので噛みしめると口の中でパキパキ折れ砕ける感触が捨てがたい。で、タブレットを片手に、時間をかけて内容量表示の約半分20gを食べて大満足。食べて1-2時間くらいか?右掌が異常に痒い、痒い痒いが止まらない。眠気でウトウトしながら右掌を左手指で何度も強く掻く。さては・・「あたりめ」のせいかしらン? 
いやいや・・口淋しい状態を救ってくれた「あたりめ」のせいにするのは失礼だ!等と、半覚醒の状態でアレコレ考えてみる。そして思いついたのは、ヘヘヘッ!ウフフフふ!「右掌が痒い時は近々(予期せぬ)大金が入る」という諺。大金でなくっても良いわ!大金であればさらに良いけれど、ここは欲をかかない!!
朝、目覚めて「あたりめ」の袋を手にし、「イカの表面にある白い粉状のものは・・」から始まる色々な注意書きを改めて確認。賞味期限は2010年12月26日になっていた。ちょうど10年前に賞味期限の切れた「あたりめ」。たったの10年や・・まだまだ大丈夫!

後4日ばかりで12月ではないの! 昨年の12月、ボケ防止にとブログを再開、文字通りアッと言う間の1年。ブログ再開直後にアフガンからの悲報、中村先生の事故。そして年初めの後、子供たちは2週間ばかりの冬休みが終わり、短い学期が終わる頃からコロナ禍が始まり、春休みの後からはず~っとオンライン授業。家にいる者たちの食事に振り回された1年間かな。
オバハンは朝6時にキッチンへ入り、まずは3匹の犬のためにご飯の用意(市販のドッグフードを食べると喘息や痒い痒いが出る小型犬のために、手造りご飯。野菜の超細切れ、スジ肉、米を夫々3分の1ずつ混ぜて煮る) 子供たちの朝ご飯、昼食はオンライン授業の都合で時間がバラバラ。質の悪いことに12歳は食も細く偏食で・・その上、子供たちの「嗜好」がまるっきり異なるので、毎日のメニューは個々人に合わせて品数が増える。日本のようにインスタント物はない、鶏は丸々1羽を自分でバラし、カラチから空送してもらった貴重な魚も頭を落とし3枚に下ろし、適当な大きさに切って塩水に浸けて後、干物にするなど等。時には魚肉を叩いてさつま揚げも作る。生ごみゼロを目指しているから、鶏も魚も捨てるところはない、指先で潰れるくらいまで圧力釜で煮て犬たちのご飯に混ぜる。野菜も泥・雑草交じりの物を洗って・・という具合に、すべてに時間のかかることかかること。キッチンに居ること自体が趣味で良かったよ。大昔は超多忙でキッチンに立つ僅かな時間だけが息抜きだったものな。それが今は好きなだけキッチンだわ、うざいコックが居なければもっと酸素が多いだろうに!
キッチン作業の途中で気分転換、散歩にも行くし日光浴を兼ねて屋上の植木鉢に水やり。昼食の終わる2時過ぎまでの8時間はほぼ立ちっぱなし。プラス思考のオバハンなので、せっかくの立ち作業はトレーニングに変え、爪先立ちになったり腿あげをしたり、何枚ものタオルや台布巾を絞る時は全力で絞るなど等。やりすぎで先般などは手首に炎症が起こったわ。でも、おかげで4年くらい前に痛めた膝の調子が良くなったし、身体は軽い。

終日小雨、日中気温は13℃。寒くなってコロナの罹患者が急増、パキスタン国内の全ての教育機関は明日26日から1月10日まで閉鎖になる。教育機関の再開は、1月11日になって「状況を再評価」して決めるとか。都市部に暮らすゆとりのある生徒・学生は、オンラインで学べるが、地方へ行けばネット環境などは整っていない。先般のパキスタンのネットユーザーが8000万人近いという数字(人口の40%弱)を見ても、地方へ行けばネットへの環境が整備されていないのが分かる。中には携帯電話を駆使して・・という勉強法もあるにはあるが、学ぶ方も教える方も大変だ。特に真面目に教えようとすれば、その負担は半端ではないだろう。もっとも双方、手抜きも可能だろうが。

きょうは日中気温が13℃ということもあり、子供たちのためにガス・ファンヒーターを1つ付けたら、キッチンでの煮炊きに支障がでた! どこの家でもガスのヒーターなどを使用しだしたのだろう、ガス圧が低い。これからの食事準備はガス圧の高い時を見計らわなくっちゃな・・ 我が家の子供たち、オンライン授業で食事時間がみぃ~んなバラバラ、オバハンは終日キッチンで賄いに追われる感じ。本日の昼食は「タコ焼き」「蕎麦」「ラーメンライス」他、もろもろ諸々ごく普通の家庭料理。
カラチにいる友人は、「首都へガスを送るからというので、煮炊きも出来ない」と騒いでいるが、シンド州出身のザルダリが大統領の時は、カラチ(シンド州)最優先で他の地区には電気が来なかった。パンジャーブ州などでは年中17時間もの停電だった。真夏45℃にもなろうというのに、扇風機も使えない過酷さ。自分の支持地盤を優遇する気持ちも解るが、パキスタンの指導者は露骨過ぎるもんな。

アメリカでの大統領選挙。そして1週間前に結果が出たパキスタン最北GB州の選挙でも、「不正があった」として揉めている。負けた方の「敗北」を認めたくない気持ちも解らないこともないが・・ギルギットやスカルドウでは警察車両がアチコチで焼かれ、政府の建物にも火を付けられて軍隊が出ている。車両が激しく燃え上がっているバザールに人影は少ないが、そうした中でも燃えている車両を一顧だにせず、普通に平然と買い物をしている人がある不思議さ。抗争慣れしているのかな。GB州はシーア派、イスマーイル派、スンニー派の住人が約30%づつくらいで暮らしている大変難しい地域だ。選挙結果次第では住民同士の抗争にもなり得る・・
不正があったと騒いでいるのはpppパキスタン人民党で、ブット・ザルダリが党首だ。前評判が一番であっただけに、最下位の当選者数結果にはなおさら納得できないのかも。この政党は「人民党」と言う、いかにも民主主義を標榜しているような政党名でありながら、その実、人民からはほど遠い(と、オバハン個人は思っている)。ただ、大昔の1970年代には「人民のために」という政党であったかもしれないが、民間大企業を解体し国営にしてパキスタン経済を後退させ、その後は汚職・賄賂政治でパキスタンの発展を大きく阻んだよう思うのだ。
自分が後期高齢者になってしまうと・・日本を率いる(多くの政治家)指導者も、パキスタンの指導者も若くて頼りなく見えてしょうがない。トランプやバイデンのように後期高齢者だから「安心」などとは言わないが、国にしろ何にしろ、何かを率いていくとは難しいことだ。

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