2020年04月

4月も終わりだ。35度を超す暑い日があったり、雨で気温が急降下、ヒーターが欲しいと思ったりと体調管理の難しい1ヶ月だった。おまけに子供たちには春休みもなくズッ~とバーチャル・スクール(オンライン授業)体育の授業にはランニング・マシンを使って走り(走っているところを5分だけ先生に見せるという荒業?でしのいでいたが)なんとか子供たちなりの工夫した暮らしをしている。これからの世界は在宅勤務とやらが増えて行くのだろう、子供たちが社会へ出るには10年以上もの先だが、長いオンライン授業は良い経験になっていると思う。何事もプラスに捉える訓練、プラス思考への道のり、自己肯定感を高めることに繋がって行けば良いと思う。オバハンも家に居る息子家族のために昼と夕食の献立に頭を悩ます日々、まだ続きそうなロックダウンだがボケ防止の一端だろうと感謝モノだ。     
あらためて考えて見れば武漢でコロナ禍が始まってから、まだ3ヶ月間しか経っていない、なのに世界は激変。この激動がいつ収まるのか、オバハンだけではなく多くの人が抱いている疑問だろう。だが、世の中には「すべては神の御心」と思うことが出来る人たちもいて、あまりの価値観の違いに呆然とする。神のなすがままに受け入れる、矮小な人間が将来を思い悩む、先を考えるのは「悪・不遜」だと言われてもなぁ・・    
2000万人以上が暮らす大都市カラチ、陽性と診断された後で、自宅隔離を望む人が80%だと。1部屋に数人から10人が寝る大家族での暮らし、「血族の連帯、他人の眼を意識する恥の文化」では、隔離は一人になる不安と隣近所への「恥」を伴うのであろうか。呼吸困難などの重体に陥って初めて病院へ運ばれるとニュースにはあり、保健省の当局者も軽症者に隔離を強制できないという。
室内にまで監視カメラを設置し、感染者を増やさないように見張る中国とはえらい違いだ。

安倍ポチ自賛・肝いりのマスク。AERA dot28日付の記事ではマスクの納入先、その値段、生産業者、仕様書までと、判っていない事柄はまだまだあるにせよ、なかなか興味深い記事だった。すでに不良品回収を初め色々とニュースなどで取り沙汰がされているマスクなので、何でも知りたがりのオバハンは興味津々。ここ数年、日本の家には住民票を置いたままだ、オバハンにもマスクが届くのだと想いワクワクする。届いたら大切に仕舞い込んでおこう~もったいながりのオバハン、そんな貴重なマスクを軽々しく使う気にはなれない!    
だが、貴重なマスクの何よりの問題は、公衆衛生学の先生が計測した「漏れ率」だと。マスクの外側と内側の粒子の数を計測したところ、5回とも100%の漏れ率で、外に浮遊している粒子が全て内側に入ってしまうとおっしゃるではないの。「ウィルスの取り込みを防ぐという観点から言うと、ほとんど効果がない―中略―サイズが小さいので―中略―効果は期待できない」とバッサリだ。他、もろもろ。オバハンは安倍ポチの失策をあげつらっているだけではない、国費(貴重な税金)の無駄遣いを嘆いてもいる。安倍ポチの独走を止められない周りも悪い。そして周りにはどんなブレーンがいるのだろうかとも案じている。我が家には3匹の犬用に立派なリード(お散歩用の紐)がある、必要な方があるのならいつでも贈呈するのにな・・

パキスタンのコロナ感染者集計は昨日で(公式発表)15289人。ラマザン期間の夜は、家族や友人と出会い揃って祈りに出かける大切な月だ。もちろん揃って夕食を摂るのも。家のスタッフたちへは社会的距離、3密禁止を言い続けているが理解して貰えない。休暇明けにはPCR検査をさせる予定だが、検査の正確度は60%くらいだと言うではないの。仕事柄、パルスオキシメーターなども常備はしてある、コロナの前駆症状が分かるかも? だが考えれば考えるほどアタマの痛い話だ。

安倍ポチ、連休明けの緊急事態宣言の解除については「専門家の提言を頂き判断したい」と、未だに寝ぼけたことを言っている。専門家の方々は、それぞれの専門に応じて提言をされている。つきつめれば「もっと強制力のあるロックダウンを」経済優先よりも人命優先をと。ただいま現在の、日本政府の取っているコロナ対策に、充分の措置だと言っている専門家は無い筈だ。    
世界の「都市封鎖期間」を眺めてみると、都市間に差はあるものの武漢の2ヶ月半封鎖を初め、罰金や禁固刑を含む、日本より遥かに強制力を持った措置を講じている国ばかりだ。中には犬の散歩時間までが決められた国もあるし、舗道の掃除をするという罰則を設けた国もある。    
飢え死にか、コロナか!という選択肢しかない途上国ならまだしも、日本の都市封鎖は甘々過ぎると思われて当然かも。あの信用し難い中途半端モンのWHO事務局長でさえも、ロックダウンの早期解除は、コロナ・ウィルスを再活性化させると警告しているではないか。その言葉通り、武漢では再感染、第二の感染波が来ていると。  
WHO事務局長の言う「世界は元に戻らない」は正しいかと想う。それを合言葉に、新たな暮らしを模索して行くしかないとオバハンでさえも思う。生きていれば乗り越えられる「障害」もあると信じて・・ もっともオバハンなど高齢者たちの先は長くはない。夜風や月・星、カラコルムの山々を愛でられる時間が残っているのか、どうかは疑問だが希望は持ちたいな。
3日前に書いた例の「ちらし寿司」に関しても、まだリメイクを諦めてはいない。家に食べる物が無くなった時に備え、最終的には雑炊ではなく「おじや」にしようと想っている。米粒がへたっていなければ雑炊に出来るのだが・・ とにかく先に希望(予定)のあることは大切だ。


アフガンはコロナ感染者のために、首都カーブルで1万床の隔離センターを設立するとニュースにある。1週間ほど前のニュースでは大統領府で数人の感染者とあったが、きょうは職員の数十人が感染。ガニ大統領も1週間前から自主隔離に入っていると伝えられている。
アフガン人の多くは、冬は暖かいパキスタンやイランに難民??として出かけ、春、麦の種を蒔くころになると故郷へ帰還。収穫が終われば再びイランやパキスタンへ日銭を稼ぎに、あるいは物乞いなどに行く2重生活の者が多い。ノールーズ祭(春分)を挟んでイランからは10万人以上が、パキスタンからも同じくらいの人々がアフガンへ戻ったと伝えられている。問題はイランだ・・春分の頃のイランでは、すでにコロナ禍が爆発していた。そうしたこともあって、劣悪な医療事情のアフガンでは、コロナ感染者が相当出ているに違いないとオバハンは想っているが、パキスタンと同じく実数はまったく不明だ。 
とにかく、アフガンでの隔離センターの1つは、20年ほど前の内戦時代に破壊されていた旧宮殿ダルアマンで、昨年100年目の独立記念に合わせて改装。そこが200床の隔離施設に替えられたと。国全体としては10万床の隔離施設を目指していると言うから、劣悪なアフガンの医療事情、そのくらいの感染者が出ると見越しているのだろう。何よりもイランの東に位置し、アフガン国民の大半がイランと同じようにペルシャ語を話し、生活・文化なども概ねイランに近く、すべてに大きな影響を受けていることを想えば、感染者が爆発していても不思議ではない。    
パキスタンとアフガンの国境の閉鎖により、1ヶ月以上もアフガンで孤立していたパキスタン人(殆どが運送に従事していた2000人)がパキスタンへ戻って来た。モスクで約1ヶ月もの宿泊(世界中、どこのモスクも食住、無料。雑魚寝)だったことを想えば、約半数の人間がコロナに罹患しているとあったのは間違いないのだろう。  

昨夜は晴れた空に三日月と金星のコラボレーション、爽やかな夜風と共に夜空全体が素晴らしかった。こうした風を愛おしむような穏やかな暮らしが何時まで続けられるのだろうか・・コロナに怯えて暮らすなど、まったく想像もしていなかった。

 

パキスタンは5月9日まで町の封鎖を延長、ただし「スマート・ロックダウン」だと。モノは言いようだとつくづく実感。「スマート」なる単語がつくだけで、荒々しさを感じる封鎖が一気に緩和された。飢餓線上に暮らす人々が多いインドやパキスタンでのロックダウンは、即、多くの人の飢え死にに通じる。飢え死にを取るか、コロナによる感染を取るか?と問われれば、飢え死にに対する恐怖感の方が切実なのだろう。と、他人事のように書いている自分に罪悪感が生じる。   
日銭を稼ぐ人々のために、「適切な社会的距離が保たれ、マスクと手袋着用が維持されれば業務を再開できる」と、パキスタンもインド政府も緩やかなロックダウンに踏み切らざるを得なかった。しかし市場でマスクや手袋が自由に買えるわけでもない。また社会的距離の意味もが理解出来ない国民が大半だろう。
家のスタッフたちには「外から来た配達人等とは2m離れて話せ」と、オバハンは毎日のように言い続けている。だが、だぁ~れも気にしていない。そんな失礼なことは出来ないと思っているかのようだ。       
ラマザン(聖なる月)が始まり、イスラーム歴1442年間の過去のラマザンとは随分、異なっている筈だ。多くのイスラーム聖地は閉められ、ごく僅かな許された人々のみがモスクでの礼拝を許され、家庭内での礼拝が勧められているというか、許されている。  
個人的な思いだが、パキスタンの中でも最も「問題」なのは連帯感が圧倒的に強い部族社会だろう。部族社会を抱えたKP州、バロチスターン州、シンド州、中でも
KP州では葬式も結婚式も、日々の断食明けの夕食にも、相変わらず人々はごく普通に(オバハンにはそう見える)集まって連帯を強めている。大きい家では100人もの人が普通に暮らす。金持ちであればあるほど大きな家で多くの家族・一族を抱えて暮らす、大家族はステータスでもある。
パキスタンの医師団は政府に対して厳重なロックダウンを望んでいる。KP州だけではなく全国的にも多くの医療従事者が感染している。いかんともし難い状況に心が煮える。

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