2019年06月

トランプに煽てられ、良いようにパシリ・小間使いとされている安倍首相。
ノコノコとイランへやって来て、思いっきり虚仮にされた。
安倍がイランに来ている時を狙い撃ちにしたように、日本国籍のタンカーが攻撃されたと。 もしも、この攻撃時にアメリカ海軍の艦隊が同じ海域にいなかったのなら、まだしも(アメリカの)身の潔白は証明されたかもしれないが、通報を受けて救援活動にあたったと。

そしてアメリカには、何時ものように「言いがかり」を付けてイランとの開戦理由を作ろうとしているという図式が見え見えだ。 近々では、イラクに対して行った「大量兵器があるから」という理由での派兵。 世界中はアメリカの手口を知っている筈なのに…… そして、いかなる映像もねつ造出来、報道には眉唾で対峙せねばならぬというのに。
日本国民は、こんな見え見えの茶番でイランに嫌悪感を持たないで欲しいと思う。
まったく大国の横暴さ、傲慢さ、ごり押し、たまらんよなぁ。パキスタンという弱小国・途上国とも言うべき国に40年も暮らしていると、権力を持った者たちの傲慢さを嫌でも見ることになる。

1ヶ月間に及ぶ断食月。日の出前から日没までの飲み食いや娯楽が一切禁止。断食がイスラーム教徒の義務だとはいえ、スタッフたちの超弛緩した状態にイライラカリカリを募らせ、アドレナリンの急上昇で鳥肌が立つくらい我慢に我慢を重ねて来たオバハン。
住み込みのスタッフたちは3時半には朝食を食べ終え、それから11時まで寝てぼ~~っとした顔で事務所へ出て来る。昼間は殆ど見かけないスタッフも、日没前の6時過ぎには出て来て夕食の準備と、きょうも1日無事に断食を終えた満足感でか、食べ終えるとまたまた休息に入ってぼ~~っと弛緩しているのには、何年たっても慣れることが出来ない。オバハンも若い頃には断食を1か月間キチンと体験した、断食をしながらバシバシ働いた。その体験からするとスタッフたちの弛緩は許せない気がする。 が、今いるスタッフたちはオバハンが雇っているわけではないから、我慢するしかない。だからこの1ヶ月は地獄だった。
だが息子に言わせれば「パキスタンに暮らしながら、何時まで経っても慣れない、我慢が出来ないアンタの方がオカシイ」と。
そうかなぁ??と、これに関してはいまだに疑問だ。なぜならバシバシ働こうと思えば出来るのにと、思うからだ。スタッフたちをクビにしたらどんなに爽快だろうかと、毎日のように思い続け、我慢をして血圧が上がりっぱなしだった。


ザルダリ元大統領が2日前、逮捕された。ミスター20%と言われるほどの手数料を取っての口利き、脱税、マネーロンダリング(こんなことは前首相のナワーズや一族、ブット元首相などなども当たり前のようにしているが)など、数々の金にまつわる罪状で逮捕された。パキスタンの刑務所は学歴や、身分によって収監されるクラス(部屋)が違うので、ザルダリくらいになればエアコン付きの豪華な部屋であろう。
逮捕されるのはこれが初めてではないし、収監中でもブット女史に妊娠させているザルダリなので、今さら……という感じかも。

昨今のパキスタンインフレ率は10%近い。ルピーの価値もこの半年で30%は落ちている。
昨年、首相に就任した「正義党」のカーン首相はオバハンから見れば不運の人に見える。
10年前に暗殺されたブット首相、その夫の「ミスター20%」と呼ばれた賄賂王のザルダリ大統領、シャリフ首相一族と歴代のトップは汚職をやりたくって私腹を肥やして来た。 そのツケは当然、国民にしわ寄せする。
そんなパキスタン首脳たちに業を煮やして「正義党」を立ち上げたカーン首相だが、経済悪化が著しい時に首相になったのは不運としか言えない。

パキスタン債務の最大の原因は「一帯一路プロジェクト」によるものが大きいと言う。中国は交渉相手を籠絡させるために「ハニー・トラップ」「債務のトラップ」「賄賂のトラップ」を駆使すると言われている。
採算が望めないような大工事を強引に行なわせるには、相手に多額の賄賂を贈り身動きできぬようにする「賄賂のトラップ」が最も有効だと。 国への負担、債務は大でも個人の懐は半端なく潤うから貰ったもん勝ちであろう。
中国国営企業が資金を融通し、建設も手掛ける様々な大型インフラ計画は、中国からのローンや輸入を急増させ、パキスタンの債務を大きく膨らませた。資金も工事も全て中国が引き受けるとは言うが、融資の金利が「年利6%以上」であるというからに、債務は雪ダルマ式に膨らむ。ちなみに日本が途上国で支援をする場合の金利は0.1~0.2%程度とか聞く。
カーン首相は一帯一路プロジェクトには反対であり、パキスタンの外貨準備は輸出2カ月分程度になってしまった昨年末、ついにIMFの支援を仰いだ。それが2週間ほど前に決まり、3年間で60億ドル程度の財政支援を受けられると。だとしても……パキスタンの国民が強いられる暮らしは厳しい。
国にはドル準備高が2ヶ月分程度しかないため、今年に入って輸入税は跳ね上がった。当然、燃料を基本とする公共料金も跳ね上がる。
今までは多めに持ち込めた個人使用分の食料品にも空港で関税、バザールからは輸入品が無くなると言われている。 オバハンのようにパキスタン・ナショナリストとも言うべき昔人間は、輸入品とは無縁な野外バザールで買い物をし、車に乗るのも月に2時間程度ではあるが、パキスタンの物価は日本人が想像している以上に高く、途上国とは思えない高さで年々、暮らしにくくなっている。

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