2017年06月

預言者ムハンマドにアッラー(神)からの啓示が与えられた聖なる月、ラマダーン(イスラム暦では9月を意味する)も、後2日となった。 病人と妊婦、幼い子供と老いた者は断食をしなくても良いのだが、断食をしているスタッフがいる中でこそこそ食べるのもいじましく、後ろめたい。
イスラーム教徒は日の出前から日没にかけて一切の飲食を断ち、空腹や自己犠牲を経験し、飢えた人への共感を育むことを重視している。また共に苦しい体験を分かち合うことでイスラーム教徒同士の連帯感は強まり、弱者への施しなどが行われる。
しかし6月には夏至があり、1年で一番、陽の長い季節でもある。当然、断食時間は凡そ17時間余と長く、未明に食事を終えた後は体力の温存に終日寝ているだけのスタッフにも、オバハンは何も言わない。というか、言わねばならないほどの仕事も最近はないということもある。 オバハン自身も日本から帰って来て1週間、手抜きの女王様状態となり、冷凍庫に眠っている食べられる物を漁って生きている。

今夏、ヨーロッパ広域で記録的熱波。路面が溶ける!などと報道されているが、過日のパキスタン南西部では5月28日に最高気温53度5分を観測したと報道され、熱中症予防のために「水を8リットル飲め」 という注意もあった。 
トランプは、温暖化対策の撤廃を進め「パリ協定」からも離脱をしたが、要は温暖化対策への拠金をしたくないだけに違いない。業突く張りな奴め。そんなトランプにイスラーム教徒の高邁な断食の精神は解るまい。

6月とは思えない爽やかな日本で2週間を過ごし、酷暑のパキスタンへ戻って来た。
帰パした18日は終日、暑くて日本で緩み切った身体を順応させるのに苦戦をしたが、夜中に雨が降り気温が一気に下がって一息をついた。それにしても、暑さがマシになったくらいで、爽やかさにははるかに遠いが。

今回は日本へ行くに際し、わざわざイスラマバードから3時間もかけてカタールの首都ドーハまで行き、世界トップクラスというカタール航空に乗ってみた。 オバハンはパキスタン愛国者であって、この30数年はパキスタン航空以外に乗って来なかった。 だが……10歳になる息子の娘に「カタール航空に乗ってみれば航空会社、航空機に関する意識が変わるヨ」とか、生意気を言われて乗ってみた。
確かに凄かった。何が凄いかというと機体もだが社員(スタッフ)のレベルが物凄く高いのには驚いた。日本の「おもてなし」も形無しと言って良いほどで。 とにかく乗員のみならず、空港でのスタッフたちへの教育も行き届いている。 大概の国では、自分の持ち場でなかったら「わかりません」とした態度か、方向違いを指さすか、無視を決め込む横着者もないではないのにカタール(ドーハ空港)では、中国の人らしきオジサンがウロウロしていたら、お掃除のお兄さんが、モップを片手に道案内をしていた~~~。オバハンが案内板を眺めてきょろきょろしていると、別のお兄さんも、仕事の手を止め指差しで行き先を教えてくれるという有様。いやぁ、驚いた。

6月5日、サウジアラビア、アラブ首長国連邦などがカタールと外交関係を断絶して、どんな影響があるか考えていたが、機内サービスの食事は行き届き、スタッフたちのサービスも100点満点以上。至れり尽くせりで「こそばい」くらいだった。カタールと外交関係を断絶した4か国は、今回が3度目の断交というが、カタールの独立独歩には「筋金」が入っているのかも。
カタールのことは全然知らない、でも応援してあげたいとオバハンは単純に思ったね。

「加計問題の内部告発者を処分する可能性を副大臣が示唆」だって……
「文科省の文書再調査は(文書の存在をあると告発した)犯人捜しのためにやっているという話も出ていると森ゆう子氏が質問し、頑張っているが。 森友問題といい、加計問題といい、日本国民の多くが納得していない問題を、安倍は「印象操作」なる言葉で問題をあやふやにし、政府もその言葉尻に乗っかって、強引に幕引きをしようとしている傲慢さ。
さらに、政府側は「総理のご意向」と書かれた文書の存在などを告発した内部告発者を国家公務員法違反(守秘義務違反)での処分すると示唆しているというから、日本はなんたる国家になったものか。
イスラーム国が野蛮だなどという次元と同じではないか……と、オバハンはついつい思ってしまった。

安倍による独裁政治は何時まで続くのかね?
日本の官僚、閣僚たちも安倍の方しか向いていないが、何時から日本はここまで酷くなったものかね?

6月初旬から日本へ来て、生き返っている。パキスタンでは4月の半ばから急激に気温が上昇、身体が暑さに順応出来なくて、へばった。自分が夏バテをしているとは思えなくって、無理をして?余計にバテた。
5月28日からは断食月に入り、スタッフたちは真面目に未明3時半には食事を終え、夕方7時半まで飲み食いの一切を絶っているというのに、オバハンは恥も外聞もなく飲み食いしている。スタッフたちの中には、自主的に朝5時から出勤して来て昼過ぎには帰宅し、夕方まで寝るという要領の良い者もいる。
とにかく一年で最も暑い6月に断食月があるのは厳しい。

昨日のパキスタン・ニュースでは、「フェイスブック上でイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱したとして、冒涜罪に問われた男性に死刑判決が言い渡された」というのがあった。
パキスタンは英印からの独立に際し、建国の理念にイスラーム(教)を掲げている。パキスタンの法律では、預言者や聖典コーランを冒涜すれば死刑、もしくは無期刑と定めている。そしてこれについては子供でも知っている。
海外の報道ではパキスタン(イスラーム諸国)は野蛮だというのがあったが、国教として定められている事実を書き落としている。

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