2017年04月

つい先日、アメリカはパキスタン国境に近いアフガニスタン東部で、MOAB(大規模爆風爆弾)とやらを過激派組織(IS)に向けて投下した。 MOABは非核爆弾の中では最強の破壊力を持ち、GPS衛星利用測位システムで攻撃目標に誘導するというではないか。
特にトンネルなどの地下設備破壊に有効だと言い、米軍が実戦で使用するのは初めてという。 アメリカは民間人の犠牲を防ぐため、細心の注意を払ったと言うが、死者は40人以上とみられていることから民間人も含まれているに違いない。 トランプ大統領は新型爆弾の投下について「大きな成功を収めた」と言うが命は命だ。
このニュースはパキスタンでも大々的に取り上げられ、次々に開発される新型爆弾の実験場のように扱われるアフガニスタンに、同情と身勝手なアメリカへの怒りが渦巻いた。

そして、このニュースからは17年前のアフガニスタン、タリバーン政権時代と今の北朝鮮問題がオバハンにはオーバーラップして見える。
アメリカの言う「危険を感じたら先制攻撃が許される」という傲慢さが。 北朝鮮も首領サマは地下施設にお暮しだというから、「その地下施設破壊の実験」を兼ね、かつ北朝鮮への心理作戦の一環、脅威を煽っているに違いないのは分かる。 
17年前のアフガニスタンは「イスラーム教徒であること、パシュトーン人の誇りと信義にかけてウサマ・ビンを守ろう」として、アメリカに空爆された。そして17年たった今もアフガニスタン国民の暮らしは良くなっていない。
北朝鮮には北朝鮮(首領サマ)の「誇り??」「信条??」「恐怖」があるのだろう。 アメリカの脅しに屈してくれれば良いが、首領サマは「わが国は、決して戦争を恐れず、避けることもしない」と警告しているというではないか…… 
アメリカは北朝鮮から遠いが日本は近々にある。

4月の8,9日頃は「ヒーターがあったら嬉しい」と子供たちが言う気温だったのに、10日過ぎから一気に暑くなり数日前には40℃になった。 この10年ばかりは7,8月に雲が多くて気温が(パキスタンにしてはさほど)上がらず、特にこの3年間にいたっては「温暖化なんてどこの話?」と思うほどで有難かった。 しかし今年は30数年も昔のパキスタンに戻ったようだ。とはいえ昔のパキスタンは電力消費量が少なかったのか、停電が冬のほんの一時期しかなかったので、真夏でも扇風機が使えた。 
それから思えば昨今の停電の多さ。特にザルダリ大統領時代は停電が多く、首都の中心部でも12時間(田舎では18時間)という停電中には扇風機もエアコンも使えず、虚弱者は生存が危ぶまれた。時には熱中症などの死者が多くて新聞などを賑わすくらいだったから、今夏の暑さではどれほどの死者が出ることか。


安倍内閣の支持率が回復したとは昨日のニュースだ。 朝日新聞が18日に発表した世論調査で60%に回復したと。
「うっそ~~でしょ。大手メディア……大丈夫かね?」とオバハンは思わず、日本人全体のオツムまでを疑ってしまった。が、別のニュースサイトを見ると「支持率」アンケートの方法に問題がある様子。 各新聞社は電話でアンケートを取っていると、そう解説を受けてみればなんとなく納得する部分もある。だいたいが、今どき固定電話に出るのは年寄り家庭の暇な者くらいか(オバハンも田舎に帰ると暇つぶしにアンケートに答える)
比較的若い人が利用するフェイスブックなどでのアンケートでは、安倍支持率が低いというから、実質はどのくらいか分からずとも納得は出来る。要は大手メディアの世論調査は大いに眉唾だと言えるのではないか。
森友問題や自衛隊の日報隠し、大臣たちの不始末も北朝鮮の不穏な動向で安倍を救ったようだ。それにしても北朝鮮の言う「抑止力として核を持ったのは正しい」という言い分は、大変残念なことにマトを得ていたようだ。 アメリカも怖くて気軽に手出しが出来ないものな。日本海を挟んで近々にある北朝鮮、日本人が脅威を抱いても不思議ではないが……

北朝鮮のなりふり構わない周辺国に対する強硬姿勢。 言い換えれば弱みを見せたくないからと、単に突っ張って見せている北朝鮮なのだろうが、日本海を挟んだ位置にいる日本としては些か迷惑な話だ。些かの迷惑くらいで済んでくれれば良いが、人命にかかわるようなことにでもなれば大ごとだ。
その北朝鮮に対し日本は拉致問題などで、「制裁」を継続していると単純なオバハンは思い込んでいた。また世界(国連)などでも北朝鮮への「制裁」の旗振り役を務めて来たと思っていた。だが、日本政府は国連安全保障理事会にて、「北朝鮮制裁決議をまともに履行できず、批判を受けそうだ」と。 

こうなると、先般の「核兵器廃絶」の折と同じではないか。 唯一の被爆国として核兵器廃絶の旗印を掲げていたのが、「一転した」のと……まったく、日本政府は何をしているのかね。恥ずかしさ極まれり。

れでも
初めての家族旅行。家族間の距離って微妙だわ。緊張しながらタイで1週間もの休暇を過ごし、それでも体重が1㎏半も増えた。それをもとへ戻そうとパキスタンへ戻ってから食事を減らしていたら、昨朝は血圧が低くなり心臓がバフバフ言った。年寄には無理が出来んと悟り、通常の食生活に戻している。

核兵器の開発をこれ以上進めないようにと、圧倒的多数で1996年に国連総会で採択されたCTBT(包括的核実験禁止条約)。
確かオバマ大統領は「核兵器なき世界を目指す」と声明を発表しただけでノーベル賞を貰ったと記憶する。その時、オバハンはアザ笑ったし、このブログでも書いた。「言うだけでノーベル賞がもらえるのかい?」と。
だいたいがノーベル(平和)賞なるもののうさん臭さ。パキスタンでもマララがノーベル賞を貰ったが、あの「やらせ狙撃」から奇跡的に生還したとして世界の女子教育や、平和についてモノ申させる作戦の嫌らしさ。
まぁ、それはさておき、過日の核兵器を法的に禁止する初めての条約の制定に、日本が交渉参加をしないなんて、いつ日本政府は決めたのかね???
今まではズ~~~と日本は世界で唯一の戦争被爆国と日本政府は声高く言いつのっていたのではなかったのか?  アメリカが核兵器を法的に禁止する条約の交渉に参加しないからと、日本もが追随するなんて……この安倍っていうのは「森友問題」をうやむやにしようとするだけではなく、最低の人間だな。
核兵器を法的に禁止する条約の交渉には100か国以上が参加するという。今まで世界で唯一の戦争被爆国として核廃絶を訴えてきた日本が参加をしないと表明するなど、世界に対する裏切りではないのか。


ただいま蒸し暑いタイに来ている。生まれて初めての家族旅行で緊張している中で、核兵器廃絶に関してブツクサ言い続けている。

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