2014年09月

10月を迎えようとしているのに、昼間は蒸し蒸しと暑くモンスーンが残っているようだ。プラタナスの葉先が色かわりを初め、夜来の雨があった直後は肌寒いくらいなのに午後になると水を被りたくなる蒸し暑さ。
おまけに例年ならば北方地域へのフライトはバンバン飛ぶ時期だというのに、9月初めからは雲が多いだけの原因ではなさそうなフライトスケジュールで、プロペラ機は殆ど飛んでいない。こんな年はオバハンがパキスタンへ来て40年、初めてだ。
GB州(旧)北方地域の首席大臣が「ギルギットやスカルドゥへのフライト(機体)を増やせ!!出来ないのならば北方地域へのPIAの出入りは禁ず!」と昨日は新聞紙上で喚いていた。そのくらい好天で絶対に飛ぶはずの乾季の9月に飛行機が飛ばなかったのだ。

おかげで秋になれば・・・と考えていた予定はこなせず、他に集中するべくして日々を過ごしているが、やはりギルギットへ行かねばと予定を組み始めた。今までならギルギットまでの陸路18時間、「飛行機待ちをして日数をロスするよりは一気に走ろう!」と考えたものだが、治安と道路事情の悪さを思えば気力が萎える。
お客さま方は、「パトカーが先導、護衛の警察官が同乗してくれるのでVIP気分ですなぁ~」と喜んで下さるが、オバハンはあれこれ想像をし単純には喜べない。


新しく来た犬チワワさま、獣医さんへ3日間も通って「ご機嫌うかがい」をしてから我が家へお越し頂いたので、ごくごく機嫌よくお過ごしで餌もシッカリ召し上がって下さっている。室内犬なのでマングース駆除の役は担えないが、息子の末娘が機嫌よく朝起きて来るので、それで良し思うことにしている。
それにしても・・・増えすぎたマングース、どうするべきか・・・

我が家は各国の大使館が軒を連ねる大使館通りや、大統領府にも近いところにあるので、首都の中では緑が多く公園のような佇まいでもある。
この1~2年、庭で放し飼いにしていた5匹の犬たちのうち3匹が老齢で次々と「ご逝去」  今いる犬2匹も老齢で殆ど動かなくなったせいで、この半年、裏庭でマングースの姿を見かける機会が増えた。 
そのマングースが・・・5日ほど前は家の中(1階部分)を走っていた~~~ きのうは、なんと!2階まで来て子供部屋の中をうかがっていた~~と。
2年前には子猿が部屋へ入り込んでいたし、リスは常時も塀の上を走っていて、自然が豊かで嬉しいと思っていたのだが、庭で放し飼いの大型犬の他に、室内用の小さな犬チワワもいるので、マングースとの同居はチト困る。マングース VS チワワではマングースに分がありそうだし。といって裏庭にあるマングースの巣や通り路になっている穴を埋めるのは可哀想だし・・・と悩んでいる。 
若い犬たちを2~3匹も増やすしかないかな・・と考えていたら、本日、新しいお犬様がおみえになるらしい。
すでに2回、獣医さんのところから何処かへ貰われて行ったらしいが、行った先でハンガーストライキを3日、4日と起こして獣医さんへ返されたツワモノという・・・さぁ、どうなるのかな・・・


大統領府で抗議を続けるカドリ師の宗教政党、週末は気合の入った演説が聞こえていた。一つ一つの演説内容は分らないものの、メリハリと緩急のある演説、間合い、声そのものも良く惹きつけられ物凄く上手いというのだけは分る。それに対してイムラーン・カーンの演説は下手だな。
この1ヶ月、何度も週末が近づくと臨時休校になったが、警官や治安部隊による厳重警戒は続いているものの町は平穏だ。 イスラームの聖地メッカへの巡礼が来月初めに終わり、犠牲祭の祝日が来る。大統領府前の広場を占拠している抗議の人々、どうなるのかと案じている。

先週半ば、2日半もの土砂降りに見舞われた首都と周辺部。我が家でも半地下の部分にある事務室やスタッフたちの居住区は下水からの水が逆流して、昨年に続き床上10㎝もの浸水。1年に1度、カーペットが洗える…と前向きに考えてみたが、後始末は大ごとだ。

雨はインドの北部とパキスタン北東部に降り注ぎ、悠々と流れて現在はパンジャーブ平原で洪水になっている。
2010年のインダス河大洪水では中流域の住民2200万人が被災したが、今回も100万人からに避難を呼びかけているという。 パキスタンではこの10年余、雲が多く全般的に気温は下がっており、雨の日も昔に比べれば多い。温暖化の影響というのか、なんということかのか?


さて、大統領官邸前の抗議集会。国内での報道は減ったものの、そろそろ1ヶ月間に及ぶ。
カドリ師の率いる宗教政党団体は大統領官邸前に1万人の住民を擁する1つの町を作ったかのようで、人口は徐々に増えている。 
何十台ものバスを動員し、時おり抗議のメンバーを入れ替えてはいるが、「1年でも抗議は続ける」として屋台店(日用雑貨店、八百屋など)もあり、診療所はむろん、子供たちのために学校までが開かれている。
シャリフ首相は強気の姿勢を崩してはいないが、大統領官邸前の大通りにはカドリ師の率いる宗教団体の検問所があり、封鎖されているので役所へ通う公務員たちは大回りをして勤務地へ行くほどだ。
一般警察官は抗議集会の場を遠巻きにして眺めているという不自然な状況が10日近く続いている。

雷と雹を伴う氷雨で一気に気温が下がり、晴れれば酷暑に戻るとはいえ、8月が終わったことを実感した。 年々、体力が落ちているせいで酷暑の6,7,8月は動くのが億劫になっている。いつだったか「熱中症」の症状を読んでいたら、当てはまる症状が多くて…… 動きが悪いのは熱中症に罹っていたからだと理解した。来夏からは意地を張らず(生きていたら)エアコンをシッカリ使ってやる!と、決心した夏だった。

一昨日の午後4時、市内の高級住宅街に面する大通りで、外国人に対する強盗未遂事件が発生したと。
もっとも、市内の治安状況についてはシャリフ首相側が、「首都の治安が守れないのは、抗議集会の警備に手を取られているからだ」とする、責任転嫁の「特殊作戦」を繰り出すので要注意だとする説も流れていた。
抗議集会が中だるみをしていた先週半ば、1ヶ月分の食糧の買い込みも済ませたし、当分は外出の予定がないから良いようなものの……不便ではある。

昨朝からの氷雨は降ったりやんだり、その中で抗議団体の一部が国営放送であるP(パキスタン)TVの本部を襲撃し、一時的に放送局を占拠。PTVワールド及びPTVニューズの放送が停止された。 氷雨に濡れた抗議集会参加者は、大統領府から近い建物、そして警備の厳しくないところならば…どこでも良かったのかもしれないと、オバハンは想ってみたが。
一部、 報道では、「国営パキスタン・テレビ(PTV)に乱入し、同テレビ局を一時占拠した。核保有国でもある同国の政治危機は一層高まっている」と。 確かにパキスタンは核を保有している。しかし核保有国だからと言う欧米日の論調には、いささか納得できない面がある。シャリフ政権にとっての政治危機であるだけだ。

30日の夜は、シャリフ首相の退陣を求めていた数万人のデモ隊のうち、女性や子供が「人間の盾」として前方を固め、首相府のフェンスをへ向けて行進。トラックがフェンスを破ってデモ隊が首相府へ入ったことで警官隊と大規模な衝突に発展、数百人の負傷者が出たと報道されている。

実は、抗議集会に中だるみの見られた29日夕、息子の娘8歳が「何のために抗議をしているのか、抗議はどんなふうに行われているのか?自分の目で見たい」と言っていたので、集会場の近くまで行ってみた。 
道路封鎖をしている数々のコンテナ、大勢の警察官、赤ちゃんを抱いて参加している若い母親、行く人、帰る人、何で?何で?の疑問に付き合いながらの実体験。8歳の子供であっても「自分の目で見たい」という欲求に感動したオバハンだ。

昨31日は夕暮れとともに威嚇射撃なのか、ポンポンと近場で音がし始め、催涙弾が発射されているとの電話に慌てて窓や出入り口を閉めた。涙が出るほどではなかったが、催涙ガスの異臭はした。
そして真夏というのに今朝は雹を含む氷雨。物好きなオバハンは、どのくらい雨が冷たいのかと雨の下に立って濡れてみたが…20~30秒もしないうちに胴震いが来て、息子に「アホなことをして」と、こっぴどく怒られた。   抗議集会の参加者たち、着替えもないだろうに…肺炎にならねば良いが…
これには「神の試練」というよりも「根性」が問われると思ったものだ。集会場からは参加者を鼓舞する大音響の音楽と、演説が激しい雨音の中で聞こえ続けている。
そして威嚇射撃らしい「音」も今、また始まり、警察車両と救急車の音が絶えない。 抗議集会、出来るだけ死傷者が出ないで終わりますように…

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