2013年12月

明日はクリスマス前夜祭、いよいよ深夜か未明にはサンタクロースが自宅にやって来る。 7歳と5歳の子供たちは1ヶ月近く前からサンタさんに「お手紙」を書いたり、サンタさんが煙突から入って来やすくするための配慮に余念がない。暖炉にも階段にも、もちろんクリスマスツリーにも子供たちによるデコレーションが満載だ。

東京・池袋のサンシャイン水族館では、サンタクロース姿のダイバーが、魚と水槽を回遊するパフォーマンスを披露している」とネットのニュースで見かけた。  当地のサンタクロースは、「トナカイの引く橇には乗らず、背の高い一こぶ駱駝に乗って学校へやって来る」のだと、子供たちが騒いでいるのが可笑しくて笑えた。
もっともクリスマスを楽しみにしているのは、外国人と人口の2%しかいないクリスチャンだけだ。

イスラーム国のパキスタンでは、明日はシーア派の宗教行事(殉教者フセインの命日後40日)で、きょうも市内のアチコチでは道路封鎖、暴動に備える準備が進み、大通りではあちこちにコンテナを積み上げて厳重警戒。明日は全国的に宗派間抗争の恐れありとの予想とか。
ここ数年のおよぶシーア、スンニー派の宗教抗争は、イランとサウジの代理戦争だと言われ、しばらくはおさまりが付かないのかも・・・

先月15日のシーア派宗教行事アシュラでは、ラワルピンディ市内だけでも多数の死傷者を伴う両派間の衝突が起き、3日間ばかりだったか外出禁止令が発令されるほどの事態になった。 学校も臨時休校が何日間も続いた。 我が家の近くにはシーア派の大きなモスク、小さなモスクと2つもあるから気が許せない。

今年も残り少なくなって年中で一番、陽の短い冬至まで後2日だ。 晴れた日の戸外は23℃もあって快適だが、朝晩は2℃まで下がるようになったし、石造りの家・室内は昼間も冷える。 だが部屋にはバンコクからやって来た寒がりの犬がいるので、今冬は(やせ我慢をせずに)時々だがヒーターを使わせて頂いている。お犬サマのお蔭で暖かな冬が過ごせそう。

パキスタンではガソリン、軽油、ガスなどの不足が年々、深刻化。 寒さの増す11月からガスの供給を家庭のみにするという政府の方針は少し緩和され、1月からの2ヶ月間だけガス(CNG)の供給を(産業界へ)停止すると表明。 
パキスタンで一番の穀倉地帯パンジャーブ州には総人口の80%、約1億4500万人もが暮らし、農業生産・各種産業の殆どはこの州に占められている。 近年のパキスタンでは夏場に20時間も電気がなく、冬場の今も地方では似たような状況であるし、今冬はガスも産業界への供給が停められるというのであれば、工場はまともに稼働もできず失業者も増えるばかりだ。 
ここ3年、パキスタンの基幹産業である繊維産業界からは人件費が安く、かつ電力事情も安定しているとしてバングラデッシュへの流出が多かった。

おかげでバザールへ行っても綿布の値上がり幅は大きく、少し良い物はインドネシアなどからの輸入物だ。数年前まではアフガンとパキスタン国境の行き来が自由で密貿易も盛ん、ロシア製の綿布などがバザールでも安かったが、いまは生鮮食料品を初め何でも高い。    
しかし、3ヶ月前まで2年余もエチオピア赴任をしていた娘などは、「パキスタンには何でもあって治安も良い」と言うが… そこは比較の問題で… 長年暮らしているオバハンには良い面が見えなくなっているようだ。

ガスの供給制限は、冬を迎えて需要が高まる家庭への供給を優先するための措置だが、主要産業の繊維業界などからは一方的だとの声も上がっていると報じられている。 全パキスタン繊維工場協会によれば、主要生産地の北部パンジャーブ州の繊維工場へのエネルギー供給状況は現在、天然ガスが1日当たり8時間、電気が同4~6時間となっており、工場が1日1シフトしか稼働できないため、天然ガスが供給停止となれば繊維産業全体で1ヶ月当たり12億ドル(約1243億円)相当の輸出が失われると。

新政権になって約半年、パキスタンは経済成長を軌道に乗せるために数々の計画を打ち出しているが、よぉ~~~く見れば、首相を初めとする政権幹部が潤う大型インフラ整備計画が主となっているようだ・・・  政府はエネルギーや輸送、水資源や教育など広範囲にわたる38件のインフラ整備計画を承認したというが、まず最優先されるべきは電力確保であろう。電力がないと各種工事も進まないからな…

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