2011年08月

ラマザン(断食月)も最終日になった。例年よりは暑さのマシなパキスタンだったとはいえ、断食をしている人たちには長い29日間だったろう。未明3時に過ぎに飲み食いし、日の沈むまで飲み食い喫煙、快楽のすべてを絶って神の教えに従う人々は、イスラーム(清浄・平和)という共通の思いに支えられているが…夕方になると仕事には身が入らず注意力散漫。   オバハンの言うことの半分も耳に入らないスタッフも多く、ぼ~~っとしているからこっちにはイライラが募る。 

それにしても… 今年のラマダンは今までとは若干、様相が違うような気がしてならない。3歳弱と5歳になる子供にまで断食月の意味と戒律を話し、外での飲み食いは禁止だと言い聞かせながら行った公園では… 飲み食いをする大人を見かけた。陽射しの強い野外バザールでも、喉の渇きを我慢しているオバハンたちをしり目にコーラを飲んでいる女性がいる。ウチのイスラーム教スタッフでも断食をしない者が4分の1も居る。以前には考えられなかったことだわ。

おまけに…この心の清浄を保ち平和を念じる聖なる断食月に、アフガンからパキスタンへ抜ける国境検問所を武装勢力3百数十人規模が襲ったとかで戦闘になったと。 確か3ヶ月くらい前、オサマ・ビン・ラディン殺害発表があった直後にもアフガン・パキスタン国境沿い、チトラルに近い同じような場所で武装勢力3百数十人と、それを上回るくらいの軍隊や警察との戦闘があった。断食月だというのに、なんとも血腥い話だ。かってのまともなイスラーム教徒にはあり得ない… やっぱり背後から操る勢力でもあるのかしらんと、ついつい深読みしてしまう。



サッカーボール5500個は東京港での通関が無事に終了、きょうNWAのメンバーに手渡されると。 いよいよ被災地へボールをお届けできる。皆様のご協力に深謝~~~

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

22日、5500個のサッカーボールを積んだコンテナが東京港へ到着したと。 
パキスタンから東北の被災地に、「1日も早い復興を願って」の思いが届きますように。 
通関その他もろもろで今週いっぱいは手続きにかかるかと思うが、「コンテナ入港」との知らせにはワクワクするものがある。物見高いオバハンは港での積み下ろしが見られなくて残念でならない。

オバハンたちの団体NWAパキスタンでは、山村の貧しい母子のための支援を日本の多くの方々から受けている。またパキスタン大地震やパキスタン大洪水でも、日本の皆さまからのご支援をパキスタンはたくさん受けた。中には石巻で津波に遭われたにもかかわらず、毎月のように今もキチンとNWAへご寄付を続けて下さっている方もある。そういう方々からの思いを受け止めた上、パキスタンからはサッカーボールに思いを託した。

ボールの配布は主な被災3県の体育連盟などを通して約300校に送られる他、被災地域のスポーツ少年団にも来月初旬にはお届け出来る。主な(大口)配布先へは直接お届けし、贈呈式をするそうだが、配布の手間暇、総経費を考えたら港から地方の配布先までは宅急便にする方が安いとかのアドヴァイスを受けた。世の中は便利になったものだ…

パキスタン(シアルコット市)の革製品と金属製品はムガール帝国時代に遡り、ヒンズー教徒が触れない牛の皮革を扱うイスラーム教徒によって防具や剣などを生産。今もなお革製品と医療用品(メスを初めとする医療機器)食器(ナイフやフォーク)を造る伝統的な町として栄えている。パキスタン(シアルコット市)のサッカーボールは世界シェアの70%を占め、アディダス、モルトン、ミカサ等々、世界の一流メーカーは総てシアルコットに工場を構えている。

↑このページのトップヘ