2010年08月

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NWAの支援地は、インダス河を渡って40分あまり、カーブル川沿いのアコラハタックというところです。
このキャンプ地の近くには5つの学校・教室などに分かれ、約5000人が避難しています。

被災者たちへの便宜供与として、洗剤会社が無料で洗濯機と洗剤を提供。
ボランティアの(洗濯機を使いこなせる)男性が洗剤をたっぷり入れて洗濯。
洗濯された衣服は、濯ぎもせずに被災者へ戻され、被災者たちはそれをそのまま干し、乾いたら着用。
洗剤が洗い流されていない衣類は、皮膚が痒くて痒くて…。
皮膚病の蔓延は、こうしたことが原因のひとつかも。しかし濯ぐほどの水がありません。

1枚目の写真:
支援地アコラハタック。

2枚目の写真:
洗濯機がずら~り。

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DHQノウシェラ病院には治療を求める人々が集まっています。
が、病院自体も被害に遭い、病院の正面ホールに土砂が1m半も堆積。
2m80cmもの水は5日間ひかずに、病院の機材や薬なども全滅。
ドクターたちが僅かな薬で診療を続けていました。

1枚目の写真:
DHQノウシェラ市民病院の事務室。
壁に残った浸水の痕が、水かさを物語っています。

2枚目の写真:
アコラハタックの公立診療所、僅かな薬のストックしかありません。
診療所なのでDr.1人と薬剤師、保健婦しかいませんが半日に160人が
受診におとずれます。

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洪水から避難した人々は、学校などで避難生活を続けています。

1枚目の写真:
避難した学校の講堂で寝る兄弟。
敷物もない。

2枚目の写真:
きれいな水が得られない生活を続ける人々。
狭く汚い部屋での共同生活のため結膜炎が蔓延。

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洪水の被災地へ支援に出かけて来ました。

1枚目の写真:
広大な土地(畑)に土砂が流れ込み、作物が全て埋まっていました。
土砂の量は深さ2m。

2枚目の写真:
ご存知の方はわかるかと思いますが、アトックのカーブル川とインダス河の合流点近く。
普段は国道より30mも下が川面です。
国道の樹の枝にたくさんのゴミが引っかかっていて、水が国道の高さを流れたことが判ります。

きょう21日は、洪水支援のために日本からの自衛隊のヘリコプター第一次部隊が出発すると。だから今頃は海の上を飛んでいるのかも。
そもそも、自衛隊へは今月2日の段階で、アメリカ政府を通じて派遣の打診があったという(何でもアメリカ様からの打診や、お願いと称する恐喝で日本は動くみたい…。自発的な行動というのはないのかい!!)  対して、日本政府は、被害が終息している可能性があるため、洪水被害の拡大を見極めて…というので、早期派遣には慎重だったという。
しかし… 1991年だったかにも「100年に1度」という規模の洪水があった。あの時の洪水も40日間だったか45日間だか、かかって緩々と河に沿って下り、大被害を出した。北部山岳地帯で降った雨は3日でインダス河とカーブル川が合流するアトックに到達。国道(GT Road)から川面まで20mもある広大な合流点の縁にまで水があふれ、一帯は対岸が見えないくらいの大きな湖になった。 そして今回はそれを上回り、記録によれば1929年以来の大雨だと7月末から騒いでいるのだから、まともな報告書を当地から日本政府へ送っていたなら… 被害状況の拡大は簡単に想定出来たはずだ。当地にいる職員は、過去の出来事を調べもしなかったのであろう。

自然災害に伴い国際緊急援助隊として陸自ヘリ部隊を派遣するのは5年前のパキスタン地震以来だという。あの大地震では自衛隊は充分な活躍が出来ず、パキスタン軍や政府関係者からも呆れられたものだが(詳しくはオバハンの著書、パーキスターン大地震。合同出版)、今回の活動地域は平野部なので離着陸には障害がないから、まずはその点では笑われずに済むだろう。というよりも、対費用効果を考えれば(日本国民の税金なのだから)、しっかりと支援活動をし、日本への評価を高めてもらいたい。
パキスタン政府は被害の大きかった北部地域での活動を求めていたらしいが、日本側は安全確保を最優先し、中部のムルタンを拠点に半径約200キロの地域で活動を展開すると。まぁ…これは順当な判断と言える。アメリカの手先に思われている日本が、反米感情の激しい地域で活動をするのにはリスクを伴なう。

国連人口基金の発表:被災地では今後3ヶ月間に、5万人が出産予定と…… 世界子供白書2009年の統計によれば、妊産婦の死亡は(10万人中)パキスタンは280人、日本は8人。出産は命がけだ。乳幼児の死亡は(10万人中)パキスタン7300人、日本は300人となっている。さらに5歳未満の低体重児はパキスタン31%、日本はゼロという数値だ。
1日の収入が1ドル未満の「貧困ライン」以下で暮らす国民が人口の40%近いパキスタン、今年は子供白書の数値がさらに悪化することだろう。,

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