2010年06月

米国防総省が、「アフガニスタンに眠る鉄や銅などの未開発鉱物資源の価値が1兆ドル(約92兆円)を超える可能性があることを明らかにした」と、当地の新聞でも一面下段トップ、通し見出しで報じている。
旧ソ連がアフガン侵攻後の1980年代に収集したデータを基に、調査・分析を進めて来たといい、鉄、銅、金のほか、リチウムなどの希少金属も大量にある他、鉄や銅、コバルトの巨大な埋蔵地のほか、大規模な金の鉱脈が確認されたのは、中部ガズニ州付近の塩湖だと!! また、リチウムの巨大な埋蔵地、超伝導物質の原料になるニオブも大量にあるとみられる! ニオブとはなんぞな?? それにしても、文字通り「宝の山」じゃん…

2003~2004年にかけては、植林に適した地域を探してガズニ州(県)の中を走り回った。タリバーン政権崩壊後の一番、治安が安定していたであろうその頃にあっても警察車輌の護衛を頼み、警官や兵士たちを最低でも3人は連れて走っていたものだ。そうか…あの湖の辺りに…と、なんだか感無量のものがある。感無量の因は、もう当分(10年か20年か30年)2度とオバハンたちがノコノコと行けない場所になっているからと、言い換えた方が良いかも。
データーを元に、アフガンの経済復興策を担う米国の特別チームがアフガン政府に対し採掘権管理の指導などを始めているというが、貧しいアフガン人たち自身が、この埋蔵鉱物によって豊かになれないのは目に見えている。 そして、宝の山を巡ってさらなる紛争の種になることも。


一面上段トップは、10日深夜からキルギスで起こり続いている民族間衝突だ。当地では12日からのTVニュースは、パキスタン人学生2人が死亡している他、人質になっているパキスタン人学生が多数(269人)もいると、このニュースばかりだ。(全体では2000人近い死傷者)
ギラニ首相は早々に「対処」すべく、学生たちの安全のために軍用機などを即日で待機させている。中国などへは日本人の留学生も多く、広い中国に1万人とも2万人ともいう日本人学生がいる。仮に何かがあったら… 日本政府は救出にと即、対応出来るのであろうか? 私費留学には自己責任で~~と言うのであろうか??
パキスタンからキルギスへの留学生が多いのにも驚いた。パキスタンの医学部や工学部への入学はハードルが高く、多くが旧ロシアへ行くものとみられる。しかし、中には旧ロシアや中国新疆ウイグル地区などへの留学目的には、酒と女が自由だと言うのもいるからな…


在外投票用紙が、昨日、日本の選管から書留で届いた~~~
前回の「国政選挙」から、当地パキスタンの在外投票所は(投票する人が少ないのだろうか)運営経費がかかるのを避けるためなのか閉鎖になり、在外投票は本籍地への郵送で投票するようになった。国政参加への国民の権利、大切にしたい。

若い頃は超せっかちで、何にでも直ぐの結果を求めてカリカリしながら他人の2倍は動いたオバハンだが… 何事もなかなか上手くは行かない神の御心のままに暮らすイスラームの国、パキスタンでの生活が30数年ともなると、自分でも信じられないくらいに「待つこと」に苦痛を感じなくなった。 これ等の生活が進歩なのか後退なのかは、さて置き、スローライフに快適さと一抹の誇り?を感じるようになったから我ながら不思議だ。

日本からパキスタンへ持って来た柿や銀杏(ギンナン)の種。タイからも持って来た(楊貴妃が好きだったという)ライチやポメラー(ザボンより美味しい大きな柑橘)を種から育て、果樹園や銀杏並木にしようなどという気の長い話、昔なら考えられもしなかった。 アフガニスタン産の赤ん坊の頭ほどもある立派な柘榴、これは実から苗を作りオバハンの田舎である滋賀県で何本もが成長しつつある。はやく朱鷺色の艶やかな花を見せて欲しいものだ。あわよくば…赤ん坊の頭ほどもある大きな実も…

いずれも乾燥地のアフガニスタンで植樹などをし、苗活着の厳しさを知ったから、苗を育てることの愛おしさを余計に感じるのかもしれない。 大昔は種を蒔き、芽が出ないと土をほじくって種の状態を見、芽が出たら早く伸びろと芽を引っ張った自分自身はなんだったのか。

母子センターの高塀に沿って銀杏並木が出来れば、どんなにきれいだろう! 日本のように「落ち葉の始末を!」と近所から怒られることもないパキスタン。 当地の人は硬くてパリッとした甘柿を知らない、パリッとした甘柿を食べさせたらどんなに驚くだろう!(当地で柿はジャパニーズ・フルーツと呼ばれ、柔らかく熟々のものを食べる) 庭の片隅に植えれば10mにも伸びる八升豆、厳しい日差しを遮り食用にも良いとなれば、どんどん広げて行きたいものだ等、考えて実行に移していると夢はふくらみ飽きない。

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上部フンザに出来た湖。フンザの知り合いから写真を入手したのでアップします。

湖の長さ28km 水深110mにも育ったアタバード湖です。決壊の危機が去ったわけではありません。

一昨日の夜は遅くまで、そして昨夜も上空をヘリコプターや戦闘機??らしき爆音が続いているので、何かが起こっているとは思っていたが、新聞には1段のベタ記事だったので多くの目は惹き難かったようだ。オバハンも、なんで廃車置場の写真が大きく掲載されているのか?と、気にも留めずに見過ごしてしまった。 
が、8日夜から9日未明にかけてイスラマバード郊外15kmほどの場所で、アフガン向けNATO軍が使う燃料や軍用車両、飲食料などを積んだ大型トレーラーなど約50台が武装集団に襲撃されたと。トレーラーやトラックは駐車中で運転手たちは車内で仮眠中で、トラック約20台が全半焼し、少なくとも運転手ら8人が死亡、11人が負傷した模様と報道されている。
だが2紙の写真を克明に見た限りでは… タンクローリーの中味までは見えないが、少なくともトラックなどは空荷だ。 そして、またまた武装勢力「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」系組織の犯行とみられるとの報道で来た。そもそもTTPなるものを、オバハンなどはアメリカが遠隔操作をしているのではないかと、この2年ばかり疑っているのだ。

「トラックや積荷(積んでいるようには見えないが)の損害、おおきいなぁ~」と嘆息するオバハンに、識者は鼻で笑ったわ。彼の個人的見解によれば… 「武装勢力がこうした大がかりな襲撃を首都の近くでしたと見せかけ、アメリカが国境沿いだけではなく、首都近郊にまで自分たちのコントロールを及ばせたいがためのオペレーションだろう。 911同時多発テロを自分たちで演じたアメリカです、たかが50台くらいの古いトラックなど、なんということもないでしょう」と。さもありなん…と、思えるところが昨今のアメリカ流のオペレーションというべきか。
教育のない運転手クラスの使用人たちの反応は、「タリバーンはアメリカを相手に良く戦っている」というものだった。

昨夜は通り雨がなかった。きょうは朝からピッカピカの快晴、42℃くらいにはなりそうだ。(裸足で石畳の上は熱くて歩けない、ただいま気温上昇中 )

カラカラに乾き熱風が吹いた後の雨、たとえ30分の雨にでも生き返える思いがするものだ。雨の飛沫に濡れるのもかまわずベランダの籐椅子に腰を下ろし、雨を愛でた先月末。今月に入ってからは、有難いことに雷3日ならぬ雷5日か、毎晩のようにスコール状の雨が1時間足らず。モンスーンの訪れにしてはチト早いが、気温が一気に下がって先月末の46℃から比べると1日の最高気温が7~10℃も低いかしら? 
1年で一番暑い筈の6月下旬を目の前に、この涼しさはどうだ?!? 階下で暮らしているオバハンなどは扇風機を停め、シーツを被って寝る有様だ。この30数年間で一番涼しい夏と言える。

新聞の見出しをなんとなく見ていたら映画の広告が目に付いた。明日、封切「BHUTTO 驚異的な女性の肖像」という副題つきで。そう言えばブット元首相の夫である現大統領さまが、ブット元首相の映画を作っているというニュースが1年以上も前にあったなぁ…(大統領さまの悪口を控えている昨今、あまりクドクドしく書くまい)  主演女優はブット元首相に似ているが、遥かに美人で嫌味のない顔立ちだ。 内容は…どうせ好き放題、お手盛りなんだろうなぁ… 
かってブット元首相の「自叙伝」を読んだが(それはそれなりに、パキスタンの現代史を見るためにも役には立ったが)お手盛りだった…
映画はまず見ないし、TVもニュース以外は見ないが、なんとなく気になる映画だわ。見に行った人たちの感想を聞かなくっちゃ。ブット支持派と反対派では、感想も大いに違うはずだろうし。

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