2009年02月

人々のザワめきや車の騒音が少ないせいか、金曜日、礼拝への呼びかけ声が何時もより良く聞こえる。ラワルピンディなど下町から首都へ通って来る人々も、交通手段が少ない上、大通りのアチコチで抗議行動が激しく、焼き討ちもあって道路が閉鎖になっているらしく、通勤者が首都へ入れないのか町は閑散としている。
午後からはサーバーもコントロールを受けているのか、ネットにも繋がらなかったが、ようやく今、繋がった。
政府は反政府行動の民衆をコントロールしているつもりだろうが… 通信手段を奪ったり、強権でもってコントロールをしようとすれば国民の反発を招くだけだと、どうして分からないのか? ムシャラフ大統領も、いまの政権も、そして過去多くの政権が強権でもって国民をコントロールしようとしては失敗しているにもかかわらず、どうして政権に腰を落ち着けると周囲が見えなくなるのか?

しかし事情通によれば、政府(裁判所)の判決は間違いではないという。もう7~8年も前になるが、ムシャラフ大統領からシャリフ元首相兄弟が国外追放を受けた折に、向こう10年間はパキスタンへ戻れない。また公職にもつけない(選挙に出馬する資格もない)と言うことで海外へ出たから、今回の判決は違法ではないと。そういえば、確かにそんな話があったような記憶もある。


マリオット・ホテルでの火災、TVでは早々と9人が負傷と報道されていたが、警察発表では5人だ。死者はなかった模様、何よりだ。 出火原因については不明とされているが、改修作業が行われていた2階が火元だったと。何時もながら当局による正しい情報が流されることはない。1階正面右の結婚式場(厨房)あたりが最も燃えていたように思うが、何時の間にか火元は2階に変更だ…。
オーナーが保険金を狙ったという人、○○がオーナーを蹴り出すための嫌がらせだと言う人、なかなか姦しい。

午後から警察の車や消防自動車らしい騒音が止まないと思っていたら…
またまた、マリオット・ホテルで火災だ!! TVニュースで見れば、多国籍軍並みの厳重な外壁を凝らし入り口を小さくしたせいで、消防自動車がホテル構内に入れないのが笑えるようで笑えない。宿泊客は少なかったそうだが、それでも従業員たちなのだろう、9人ばかりが負傷している。 我が家の2階のベランダからも盛大に燃えているらしい煙が見え、煙の臭いで咳き込むほどだ。 
火災の原因は漏電だと言っていたが、今はボイラーが爆発したと言い出している。 しかし、それらを単純に鵜呑みには出来ないほど、マリオット・ホテルには数々の噂がある。書けば○○への名誉毀損になるから書けないが、恐ろしい人たちがリードをしている国だ。噂通りならば…チトやり過ぎで、国民の反感を買いかねないのに。

昨日のパンジャーブ州知事に対する判決で暴動は全国的に広がり、ギルギットのような辺境の山中の町ですら、大通りでタイヤを燃やす抗議行動に発展したと言う。明日の金曜日は大きな抗議行動に発展するのは確実。買い物には出られないな… 明日だけではなく、当分は家に篭もって様子窺いとするか…。

先日来より、北西辺境州政府がタリバーンと無期限和平、恒久的停戦(イスラーム法の導入)で合意したと僅かながらもホッとするようなニュースが流れており、スワット地区では一部の女子校も再開されていた。 ただ、同時にアフガニスタンの旧支配勢力タリバンと関係を持つイスラム過激派3組織が合併、対米抗戦のための共闘するというニュースもあって、アメリカとの間に挟まれたパキスタン政府の苦衷も推し量っていたオバハンなのだが…
しかし、きょうはそんな対タリバーン関係のニュースを吹き飛ばすような国内ニュース。事務所のスタッフたちもニュースの時間はTVに見入っている。

ここ2~3週間ばかり、元最高裁判事のチョードリーを担いだ弁護士たちの反政府活動には異常に力が入っていた。シャリフ元首相に後押しされた元最高裁判事は、敗戦後のマッカサー並みに、「I shall return!」なんて宣言、政府を刺激したり。 一応、PPPの建て前はアメリカにも認知された??民主主義だから、自由な活動を認めているのだろう、それにしてもよく野放しにしているなぁ?と思えるくらい激しい反政府活動だった。が、ここへ来て政府は一気に反撃?!?、シャリフ元首相の弟のパンジャーブ州知事(選挙結果)を覆す判決。
元首相のシャリフにはすでに次期選挙に出馬出来ないとの判決を下していたし、弟に対しても愚かな判決を出した。その判決を聞いたシャリフ支持者の怒り。首都イスラマバードだけではなく全国的な激しい抗議行動で、せっかくの旅行シーズンを前に、またまた国内には大荒れになる兆候が生まれ出た。
これを機に反政府活動は更に更に燃え盛り、PPP政権の足元は危うくなった気がするのだが…。

どうしたら民意が育つか!という問いかけに、コメントを書いたら500字までだというから、またこちらへ。


卵とニワトリ、どちらが先か?という問答のようですし、言葉足らずで誤解を受けるかもしれませんが…
民意を育てるためには、まず平和が必要だと思います。日々、明日の糧を心配することなく食べられ、何かが起こる度に家財をまとめて逃げる生活でなければ、ある程度の長期教育も可能であり、よって育つ民意があると思います。
ソ連侵攻・撤退、続く長い内戦、天災、タリバーン政権によって捻じ曲げられた都市部における市民生活、そして米軍などによる現在には反米感情は育っても、アフガン固有の民意は育ち難いと思います。
世界から見れば封建的であろうとも、元の部族長たちによる統治を含めて・・・ アフガンの人々が落ち着いて暮らせる状況を作り出すということでしょうか。

素案の中に「アラブ諸国と日本で構成する国際停戦監視団が国境地帯に展開」というのがありました。アフガンへの「国際停戦監視団」のようなものはアラブ諸国(イスラーム国)に任せるべきで、アメリカの尻尾につながる日本が出る幕ではないと、個人的には思います。

タカさんの書き込みにありましたよう、「派遣すれば犠牲者が出るのは間違いない」でしょう。もっとも民主党が提案しているのは、あくまでも素案ですから具体的なことは分かりませんが・・・。
また今のアフガンやパキスタン北西辺境州の武装勢力は、数年前までのタリバーンと趣を異にしています。仮に私たちがタリバーン・シンパである、またはイスラームの理解者であると言っても通らなくなっていると思うべき現象も出ています。私個人も今までになく注意を払いながら当地で暮らしています。
そんな風潮の生まれているところへ、犠牲者を生み出すかもしれない、日本からの国際停戦監視団・・・後々の禍根でしょう。

おお~ 「郵政民営化問題」ではタロ~首相に前から刺されたから、今度は小泉が「定額給付金」で真正面から刺し返した~~というところか!
「2兆円の税金を(給付金に)使うのなら、ほかにも方法があるのではないか」と、小泉が言うように、確かにそうだとはオバハンも思う。でもでも、貰ったつもりで卒業制作用に布を60人分購入、使ってしまったもんなぁ…。



一昨日、パキスタン政府は北西辺境州スワート地域の武装勢力と、和平協定の締結で合意した。
会談のためにスワットの中心部ミンゴーラを訪れた、武装勢力リーダーたち代表団大キャラバン隊は、10年前のアフガンを席巻していた頃のタリバーン勢力を彷彿させた。タリバーンだから根っこは同じだと言ってしまえば身も蓋もないが。早い話が事実上、タリバーンにスワット地区を明け渡した!ということだ。他地区のタリバーンたちが勢いつかなければ良いが…。
これでスワット渓谷一帯はイスラム法を適用することで、政府による軍事力の行使や、武装勢力の抵抗運動はストップするとの合意が出来たと。 「イスラム法の導入は地域住民の民意に従ったものだ」と、政府は強調しているというが、日々落ち着いて生活が出来るのなら、どんな形であろうとも、それは結構だと思う。報道では、タリバーン勢力を暖かく迎える市民なるキャプションがついていたが… なぁわけはないだろう!
久々に銃撃音や砲撃音が絶え、ほぼ正常な市民生活に戻ったと報道されているが、婦女子への教育などは禁止、または制限付きとなるのだろうから、手放しには喜べないな。

↑このページのトップヘ