2008年02月

25日、全インドからイスラム法学者ら2万人近くが集まり、「テロは反イスラムである」として強く非難する宣言を採択したと報道されている。イスラムの伝統的価値観を重視した教義で知られる「デオバンド学派」の拠点での、「テロは反イスラムである」とした宣言の意味は非常に大きいとオバハンには思える。
デオバンド学派はアフガニスタンを支配した原理主義勢力タリバンに影響を与えており、反テロ宣言は今後、内外で反響を呼びそうだと。

「全インド反テロ集会」には、シーア派、スンニ派双方から計6000のマドラサの代表者が出席。採択された宣言は、「イスラムは罪のない人を殺すことを禁じている」と指摘し、「テロ事件のたびに、イスラム教徒と結びつけようとする人々がいる」として、世論にイスラムへの偏見をなくすよう訴えている。


そうした動きの中、「ペシャワール会」が、アフガン東部のナンガルハル州で、イスラム教の伝統的教育施設「マドラサ」の建設を始めたと。建設場所は同州シェイワ郡で、会が農業用水路造成を進めている場所の近く。同郡は近年、隣国パキスタンなどから大勢の難民が帰還する人口急増地だがマドラサがなく、教育を受けられない子供が増えている。事情を知った会が郡政府に支援を申し出たと。

約1万4000平方メートルの敷地に、300人収容の校舎と寮のほか、600人収容できるモスクも備える。総工費は二千数百万円。昨年12月に着工し、6月ごろまでに寮以外の工事を終え、開校させたい考え。運営費は郡政府や地元の篤志家らが出資する。

中村医師(61)は「マドラサは住民の精神的なよりどころだけでなく、孤児を育てるなど福祉施設の機能も持ち、地域安定に大きな役割を担っている」と建設意義を話している。

イスラム圏の政治や文化に詳しい宮田律・静岡県立大准教授の話「イスラム社会の核となるマドラサの建設は着眼点が良い。日本のNGOが建設に携わることで、世界で強まる文明の衝突構造を弱める働きも期待される。同時にマドラサで過激思想が育たぬよう、運営を経済的に安定させることも必要だろう」と。

柳が薄緑色の芽をつけた枝を地面に向かって垂らし、3日前には金平糖くらいだった新芽が、いきなり紅葉のような葉を広げ燃え立つようだ。街路ではレンギョウの花、きんぽうげの花も盛り。想っていたように今年は春ナシで、陽射し気温はシッカリ初夏で汗ばむ。
総選挙もあって、この1ヶ月間は外へも出ず家に篭もって黙々と挿し木に励んでいた。お陰で500本くらい(色々な樹)の挿し木が出来たか。3年前にアフガンから運んで来たイチジクの木、つい3週間ばかり前に挿したばかりなのに、もう小さな緑色の芽がつき始め幸せな気分でいる。
しかし挿し木に励めたのは逃避の一形態だった。黙々鬱々の原因は日本へ行きたくないことだったが、ようやく「行かねばならない」と諦めもついた。

で、快晴の下、気分転換を兼ね久々に野外バザールへ出かけて来た。
昨日はイスラマバードに近接しているラワルピンディの街で、軍の車列を狙った自爆テロ8人死亡。また2年半前の大地震で被災地になったマンセラでは、支援活動を続けるNGO事務所が武装勢力によって襲撃され、死亡者数人も。首都近郊で2日続けての自爆テロもないだろう… 総選挙も済んで想っていたより街も落ち着いている…と、オバハン自身に都合の良い勝手な状況判断だ。

自宅に近々のラール・マスジッド横の野外バザールは閉鎖されたまま、何時開設されるのかも判らない。建設を入札で請け負った業者はラール・マスジッドの事件で、それまでに建設した施設が銃撃によって破壊され大損害。政府からは何の保証も無く、工事の継続は難しいと聞く。
郊外に新しく今週から開設になった広大な野外大バザールでは、まだテナントが半分にも満たない入り。しかし石畳が敷かれ雨が降ってもぬかるむこともなく、どこもかしこも新品でピカピカ。要所要所にはジュースを飲んだり、休憩の出来る小奇麗なポイントもあって、なかなか感じも良い。ただしアクセスが悪くて車がなければ行けないという点では、郊外に出来た大型ショッピングモールみたいなものか?


昨晩、滅多に見ないTV NHKスペシャルの「混迷 パキスタン~崩れたアメリカのシナリオ。アメリカが“テロとの戦い”の最前線と位置づけてきた国家が今、大きく揺らいでいる。急激に情勢が不安定になったパキスタンだが、その根をたどると30年間に及ぶアメリカの対パキスタン政策に行き着く。現在の混乱は、その“失策”が一気に吹き出した形だ」 ウンヌン…を見て…

アメリカの内政干渉によって、パキスタンが「混迷」に至った部分は確かにあるが、番組自体の荒っぽい構成と、現地状況の把握も含め、決め付けの取材にはまったく驚いた… 
オバハン自身だけではなく、パキスタンを良く知る者の多くは同じ思いを持ったようだ… 27日に再放送があるというから、見てない人は参考までに見れば良いが…チト、酷い。パキスタンのことを知らない人は大いに誤解すると思う。どこが?と聞かれれば、それが何ヶ所もあっていちいち説明の上、書ききれない…

「アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバーンは25日、米軍などの駐留部隊がメンバーの追跡に携帯電話信号を利用しているとして、国内携帯電話会社に信号の夜間停止を求めていることを明らかにした。要求が3日以内に受け入れられない場合は、電波塔や事務所を攻撃すると予告している」と。

さらに、「タリバーンのスポークスマンがAP通信に電話で語ったところによると、要求の目的は「タリバーンや民間人の犠牲者をなくすため、敵対勢力に携帯電話を使った情報収集を中止させること」だという。午後5時から午前3時まで信号を停止するよう、国内にある携帯電話会社4社に連絡したが、要求を受け入れるとの返答は得られなかったと主張している」と。

また、「アフガンではタリバーン政権が崩壊した01年以降、携帯電話が急速に普及した。専門家らによれば、米軍はたとえ携帯電話会社の協力が得られなくても、人工衛星などを使って端末機器が定期的に発する信号をとらえ、位置を特定することができるはずだという」が、タリバーンに理解してもらえるだろうか…

アフガンに限らずパキスタンでも設置電話、携帯電話の盗聴は恒常的だ。タリバーンが神経を尖らせるのもやむなしだが…

【ロンドン24日時事】24日付の英日曜紙サンデー・テレグラフは、パキスタンのムシャラフ大統領が辞任を検討していると報じた。18日の総選挙で勝利した野党勢力が連立内閣樹立で合意したのを受け、大統領は選択肢が尽きたと考えているという。
同紙によると、ムシャラフ大統領の側近は、大統領は野党との権力闘争を望んでいないと指摘。また、友人の1人は「彼は既に出口戦略の検討に着手した。数カ月ではなく数日の問題だと思う」と述べた記事が当地の新聞でも1面トップで報じられている。

上記のニュースを読んで、TVから目が離せなくなっている…が、TVでは「サンデーテレグラフの報道には根拠が無い」と、いま現在は否定しているが…。
ムシャラフも言動が常に一致しないから、ここ数日の動きが要注意か。

さすがはGeo(ジオ)TV、良くやった!凄い!!
「ムシャラフ政権のままでいいのか?」と、大々的なキャンペーンを張り、他のTV局を圧倒して事実を報道し続けたGeo TV。そのせいで非常事態宣言下ではムシャラフ政権からは徹底的に締め上げられ、他の民放TV局には報道の許可が出た後も、なかなか許可が下りず、ニュース報道も総て政府の検閲が入るようになったGeo TV。
総選挙では開票の結果、大勢が決まるまでは政府への批判も控えたGeo TV。
しかし与党が惨敗。与党を圧倒して勝ったPPPとPML(N)が連立政権を樹立すると基本合意したことで、新しい政権が来ると安心したのか、Geo TVの報道が炸裂!!!

なんとなく画面を見ていたら… 斜め下から撮っているややピンボケの見難い変な映像で、なにか?と見直したら… 投票所で不正工作をしている現場を隠し撮りした映像ではないか! 
第三者が投票所自体に入ることも難しかった今回の選挙。それなのに何ヶ所もの投票所から良く隠し撮りをして来たものだ… Geo TVの面目躍如というところか! 
ここ数ヶ月、報道の自由を奪われたGeo TVのスタッフ達は、なんとしてもムシャラフ政権に一矢報いたかったに違いない。

報道によれば、「不正工作は少なくとも100ヶ所に上り、与野党の差が少ない投票所では工作が行われた。投票締め切り後、20時間以上も開票結果が出ないということはあり得ないことだ。与野党の差が圧倒的な投票所では不正工作が出来なかった」と。 また「今回の総選挙では、6万人に上る軍人たちはとてもよく働き、大統領府の人間が不正工作に一番加担した」と……

証拠の映像をTVで流されたのではなぁ~ 

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