2007年10月

昨30日は、首都と双子の都市と呼ばれているラワルピンディ中心部の警察検問所で自爆テロ。
日本の新聞では大統領の居場所まで500mだったと、あたかも大統領を狙ったかの報道だが、それは違うな。
3~4日前にもラワルピンディの2ヶ所で爆弾テロ。
その翌日だから2~3日前だと思うが、当地新聞では「2名の自爆テロ予定者が首都圏内に入った。最高度の警報が出されている」と。で、超怖がりのオバハンは、28日にはスタッフたちや家族にもバザールへの禁足令を出したくらいだ…

パキスタン国内の治安悪化は、今までになく急加速。
北西辺境州のスワットはガンダーラの仏教遺跡などが広がり、果樹園も多く、緑したたる素晴らしい地域だ。が、ラール・マスジッドの兄弟神学校があり、過激派の一拠点というので夏から軍隊が投入された。
スワット知事が軍隊を投入すれば治安の悪化を招くだけだ。それだけは止めて欲しいと政府に懇願したにも拘らず、強行投入。知事が言った通りの結果で、自爆、爆発が頻々と出ている。
スワットにはガンダーラ時代の磨崖仏もあるのだが、先般は過激派によって狙い撃ちされ、部分破損した。過激派はバーミアンの仏像破壊を真似たかったのか?

スワットの過激派拠点から逃げた??指導者が、今度は隣のコーヒスターンへ移動。コーヒスターンでは昨日、国際NGOが爆破され死傷者が6人も出ている由。コーヒスターンの治安が悪化すれば、カラコルム・ハイウエーを外国人は走れなくなる…かも。鬱陶しい世の中になったものだ。

他にも、日本では報道されていない爆破事件が、このところ新聞を賑わしている。
しかし、爆破、あるいは自爆テロを眺めると、総じて過激派の攻撃は軍隊に向かっている。ラール・マスジッドで殺された家族の怒りが、「軍」という組織に向かっているとしか思えない。

パキスタンには日本食品の専門店というのはなく、たま~~に輸入食品店で日本食品を見つけても、呆れるほど高い。 カレーのルウ700円(12人分)、たくあん1本500円、味噌1kg800円、うどん1束250gが250円という調子。

どケチケチ・ライフ。スロー・ライフ。
形あるものは最後まで使い切る。食べ物は200%腐っていると確認出来るまで捨てない!
地球上の資源には限りがあると40℃になるまでクーラーも使わず、汚くて死んだ話は聞かずとシャワーも一週間に一度(風邪もひかず病気にもならず)、冬でも靴下をはかず(洗濯物が一枚でも増えたら水と洗剤の無駄)、道端に古靴の片方が落ちていても、「まだ形がある」どこかで使えないものかと立ち止まり考えるような、ドケチ生活のオバハンには市販の日本食の高さには恐れ多くて手が出ない。

いきおい、食いしん坊ゆえの手づくり食品に励むこと30年余。今では味噌・醤油・魚の干物やさつま揚げ、がんもどき、各種漬物、べったら漬け、こんにゃく、そして納豆など等も手づくりで、オバハンに出来ない物はナイと豪語しているンだけど…

今回、娘が日本から買って来てくれたのは「納豆づくり専用のマシン」1万円余。
これまでの10数年、ホッカロンを抱かせた保温作戦は何だったの??と思えるほど簡単に納豆が出来、嬉しい反面、有り難味が減ったぁ~~~
あんまり簡単に出来るから、きょうから嫌になるまで納豆食べてヤル!

それにしても… 色々な本や週刊誌などを読めば読むほど、食品の安全性に不安が生じる。オバハンには先が短い。しかし、これからの子どもや若い人はどうするのか? 
賞味期限は書いてあるものの、何時までも何時までも腐らないレトルト食品。昔ながらの乾物にすら薬品の異臭が鼻に付く最近。口に入れて5分もすると手足がしびれ、冷や汗が出る味の素の類は使ってはいけないモノと解るが、何年も後になって影響の出る保存料や着色料、膨張剤、各種薬品類にはどう対処するのか…

23日のmixiにも、「真犯人は誰か?」と、ふざけた題名の日記を書いた。
ブットがパキスタンへ帰って来た18日深夜のテロには、素人のオバハンから見ても幾つかの疑問がある。
自爆犯がトラックの近々で手榴弾を爆発させるのなら、なぜ直接ブットに当たるようトラックの荷台を目がけて投げなかったのか?  歓迎の群衆で道路は混雑していたが、ブットのトラックへは近寄ろうと思えば幾らでも近寄れた。にもかかわらずブットが手を振る荷台から降り、防弾仕様の車内へ入った直後に手榴弾を爆発させた間の悪さのは何故なのか?
この手榴弾で自爆死したテロに関して言うなら、ブット側の自作自演と言われても不思議ではない。

その後、トラックの近くで大爆発が起こっている。爆発規模から50kgくらいの爆発物を積んだ車だったと発表され、警察車輌だとも言われているし、警察の横に止めていた車だとも言われているが、そんなものは… 調査をすれば直ぐに判るだろう…
だが、日々の政府発表が国民に信頼されていないからこそ、数々の疑問になってしまうのだと思う。

テロ予告をしたというイスラーム過激派は、今回の犯行に関与していないと声明している。
アルカイダからは、新たにブット陣営の弁護士に対してテロ予告の文書が送られて来たと報道されているが、それも本当か、どうか怪しい。
アメリカの言う、「テロに屈しないブット」を演出したいだけにも見える。

パレードの前日、そして当日、極々一部分で金属探知機を振り回している警察らしき人も映像の中にはあった。しかし、それはブットがパレードをする通りから外れていたり、不思議な警備体制だった…
カラチ在住の方がオバハンのブログへ書き込み下さったように、政府は2万人の警察を出動しただけで、何ら警備らしきことはしていなかったのは画面から見ても明確だし、まるでテロを待つかのような警備体制でもあったから、ブットの夫ザルダリは政府の情報局が仕掛けたと言い張るのだろう。

ブットだけではなくザルダリにも、政敵以外に怨んでいる人は数多あるだろう。過去の悪行からすれば不思議でもなんでもない。そんな人物がアメリカによってパキスタンへ送り込まれ、舵を取るのかと思うと、なんだか寒い…

そして今は、700人近い死傷者に対して、ムシャラフとブット双方が責任のなすり合い。
この分では年明けの総選挙で上手く協力体制が出来るのか? 非常に危うい…

消費期限偽装問題で「赤福餅」がTVを賑わしている。消費期限の偽装問題だけではなく、原材料についても偽装表示をしていたと。赤福に限らず偽装は過去にも数々ある。偽装は確かに悪い。
消費期限は国民の健康や利益を守るためかもしれないが、世間で数多くの巨悪が見逃されていることから思えば、赤福の消費期限偽装などは重箱の隅っこをほじくるような瑣末な問題と言えなくもない。

では、ありとあらゆる添加物、防腐剤、薬品まみれは、表示してあれば良いというのか? 現代病とも言われる喘息やアトピー、ガンなどなど原因不明病の多くをもっと追求する方へ関係各庁はエネルギーを注ぐべきではないのか? 食品ナントカ法に縛られた昨今「ややこしい現代病」が多いのを関係各庁はオカシイと思わないのか!
売れ残りの赤福餅を「まだまだ食べられるのに、もったいない。廃棄処分にするには忍びない」と再利用したことなど等、消費者を偽った罪はあるにしても、可愛いものではないのか。

日本の食糧自給率は僅か27%、食べられるモノを廃棄することに罪悪感を持つ感性を、オバハンは大切にしたいと思う。
東京都だけで、毎日捨てられている残飯の量は6000トンにもなると言う。この6000トンは途上国で普通に生活をしている人たち500万人分の食事を、毎日捨てている事になるという。
500万人×365日=18億2500万人… 日本全国では輸入量の4割を廃棄しているという。日本だけで飢餓人口の何%を救えるのか… 

日本は電気やガス等のエネルギーを大量に消費し、世界中から食糧を掻き集め、まだまだ食べられる食糧を食品ナントカ法に縛られ、捨てている罪深い国なのだ。
餓死する人々を想うこともなく、日本が世界一食糧を無駄にしていると批難される所以だ。なんたる罪悪!!

飢えと栄養不足は、世界第一の死亡原因になっているという。
特に貧しい国々における食糧不足の最大の原因は干ばつだと言われ、きちんとした灌漑設備を整えることによって、穀物の収穫高を今の4倍まであげることが出来るとまで言われている(データ:FAO)

ブッシュは一昨日、2008会計年度のイラクやアフガニスタンでの戦費として、約423億ドル(約4兆8000億円)を議会に要求したと報道されていた。
それだけの経費を「テロ掃討」などに使わず、旱魃で苦しむ途上国での水対策、研究にかければ…と、アフガンの現状から見て、ついつい思ってしまうオバハンだ。
貧しくとも日々、安心して食べることが出来る暮らしは不平不満の土壌となり難い。飢えを知らない多くの日本人には想像もつくまい…

イラン政府報道官の発表では「誘拐犯たちはパキスタンへ逃げ込んだ」と言い切るが、本日もパキスタン政府内務省、外務省ともに日本人の存在を現地では確認していない。
当然、日本の外務省では何~~んも確認していないことだろう…

それにしても難儀な地域へ誘拐犯たちは逃げ込んだものだ… 現地はイランとパキスタンの国境線であるだけではなく、アフガン国境にも近く、いわば3ヶ国の接した場所だもの。パキスタンからもアフガンからも地の果てを思わせる辺境になるから、おいそれと簡単には現地までも走れない…

きょうも、どうしたら安全に現地へ入れるか、どう取材するのが安全かとアドヴァイスを求められて……
「パキスタン政府が、日本人の存在を確認してから考えましょう。またイランへ戻るかもしれないし、アフガンへ逃げ込むかもしれないから…」ってオバハンにしては珍しく消極的な返事をしてしまった。
いくら考えても現地は遠く、パキスタン側から救出や取材に関与することとは思えない。

とは思うものの、気にかかってならないのも事実だ。
現地の朝晩は10℃を切っているだろう…乾燥した砂漠では寒暖の差が25℃以上と激しく、慣れない者は体調を壊しやすい。誘拐犯たちには目的があっての拉致なので、人質を粗末には扱わないと思えるのが僅かな救いか。

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